ベールを脱いだ“Leopard”――新しい外観、新しいFinderで再デビュー:WWDC'07 基調講演「Leopard」編(2/4 ページ)

» 2007年06月12日 18時30分 公開
[林信行,ITmedia]

Quick Look 、64ビット化、Core Animation

3. Quick Look――00:32:11

 3つめに紹介されたのは「Quick Look」。これはアプリケーションを起動せずにファイルの中身を参照するための機能で、Finderなどから利用することができる。テキストや画像、ムービー、PDFといった形式のほか、プラグインにも対応しており、Microsoft Word/Excelの書類も表示可能だ。

 例えば、新FinderのCover Flowモードで、PDFファイルを選ぶと、書類の中身のプレビューが表示されるが、この状態でページをめくって、先のページにどんなことが書かれているかを参照することもできる。このQuick Lookは、画面サイズにあわせて拡大表示したり、全画面表示にも対応する(デモ――00:32:51)。


4. 64 Bit/64ビット化――00:35:00

 4番めのトピックは64ビット対応だ。ジョブズ氏は「パソコンの世界で64ビットがここまでメインストリームになるのは初めてのことだ」と強調する。

 Mac OS X “Leopard”は、本格的な64ビット対応を果たす。Windows Vistaのように32ビット版/64ビット版と2種類のOSを用意するのではなく、同じOSで32ビットにも64ビットにも最適化されている。特徴は次の通りだ。

1、64ビットがメインストリームに

2、64ビット版Cocoa

3、1つのOS上で32ビットアプリケーションと64ビットアプリケーションを同時実行

 Leopardは、メモリアクセスなどOSの下層部分だけで対応するのではなく、完全にアプリケーション開発基盤のレベルから64ビット対応を果たしているという。

 なお、Mac OS Xの開発基盤には、もう1つ旧Mac OSの流れをくむ「Carbon」があるが、Carbon系アプリケーションの64ビット化については語られなかった。以前、Carbonも当面、開発を続けるといっていたアップルだが、どうやらアップルは64ビット化をもって旧来のMacのソフト技術との決別を図るようだ。Cocoa技術への全面移行とはすなわち、ネクスト社の技術への完全移行のことでもあるようだ。

 ジョブズ氏はLoepardの64ビット化の威力を紹介するべく、テスト用につくられた画像処理ソフトを2つ起動してみせた(デモ――00:35:58)。

 どちらもまったく同じ処理をするソフトだが、片方は32ビット版で、片方は64ビット版だ。ここで処理を施す画像データは超巨大なもので、実は遠目に写した米国国立図書館なのだが、なんとズームしていくと本棚の本のタイトルまで読めるほど解像度が高い(デモ――00:36:46)。

 このとき、32ビット版ではメモリに読み込める画像データが半分になってしまうため、読み込み、処理、書き込みの処理の連続で倍以上の時間がかかってしまう。このように64ビット化は、スピードの面でもメリットが出せるとジョブズ氏は言う。

 ジョブズ氏はさらに、現在出荷しているMacの全ラインアップが64ビット化されていることも付け加えた。

 Windows Vistaでは、OSは64ビット化されたものの、まだ64ビットアプリケーションがほとんど出ておらず、Windowsユーザーの64ビット移行はまだまだ先が長そうだが、アップルはLeopardのリリースで、一気に64ビット移行を果たしそうだ。


5. Core Animation/コア・アニメーション――00:39:12

 Core Animationは、アプリケーションにちょっとしたアニメーションの効果を加えるためのエンジンで、スタック機能の表示など、Leopardのあらゆるところで使われているアニメーションの基盤にもなっている。特徴は以下。

1、自動アニメーション

2、テキスト、画像、動画、OpenGL(3D)に対応

3、(ソフトの)商品価値向上に貢献

4、シーンのレイヤー化

5、GPUによるアクセラレーション

 ジョブズCEOは、これについては多くを語らず、まずデモを披露した。画面には円筒状に並んだ無数のTV画面が映し出される(デモ――00:39:50)。

 「これはApple TVの起動アニメーションのように見えるが、実は1つ違う。Core Animationでつくられた画像で、リアルタイムで描画されているんだ」。さらに1つ1つのTV画面には映像の内容を示すタグが打たれているという。

 ジョブズ氏が何かの操作をすると、画面の下に検索ウィンドウが表示された。ジョブズ氏がここに「water」と打ち込むと、「水」に関連のある映像だけがスーっと流れるように手前によってきて一列に並び、カバーフロー表示の立体版をつくりだした。ジョブズ氏は1つ1つの映像をめくって、それぞれの映像が常に動き続けていることを披露した。

 続いて「fish」や「amazon」と打ち込むと、その都度、手前に出てきていた画像が後ろの映像の列に戻って、新しい画像が手前に出てくるというアニメーションが繰り返された。


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