無人島に持って行くソフトウェアを1本だけ選ぶとしたら――「Easy Media Creator 10 Suite」(2/4 ページ)

» 2007年11月01日 15時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

PCでオーディオを活用する

利用例

  • 年々劣化していく大量のアナログレコードやカセットテープを、聴けなくなる前にデジタル化しておく
  • 古典落語 立川談志「談志百席」全50枚組をディスク交換なしで延々とリビングのDVDプレーヤーで再生する
  • パートごとに別録りしたバンドの演奏をミックスダウンする
  • 膨大なミュージックライブラリから自分好みの曲を自動的に選んで楽しむ

ライン入力からの録音をサポートする「LP/テープ アシスタント」。操作手順ガイドには接続方法まで記載されている

 EMC10でオーディオメディアの入力ソースとして利用可能なものは、MP3、WAV、WMAといったオーディオファイルと、オーディオCD、それにライン入力だ。ライン入力では、レコードやカセットテープなどアナログメディアからのコンバートを想定している。

 一方、大量のCDのリッピングに重宝するのが「Rip Multiple CDs」だ。PCに複数の光学ドライブが接続されている場合は、同時取り込みが可能であり、リッピングが完了するとメディアをイジェクト、次のCDを挿入すると自動的にリッピング再開、というように効率のよい作業ができる。

Sound Editorではさまざまなサウンドエフェクトを追加できるほか、ミキシングも可能。VSTプラグインを適用することもできる

 これらのデータの編集は、「Sound Editor」を使用する。マルチトラックによる編集や、VSTを含むサウンドエフェクトを施すことが可能だ。また、オーディオタグエディタでは手動によるタグの編集のほか、CDDBとMusicIDによる自動登録もサポートされる。

 CDDBはオーディオCDのデータベースであり、CDからのインポート時には抜群の精度を誇る。一方、MusicIDは音楽の波形そのものを解析して曲情報を得るというものだ。その曲特有のサウンド指紋を元にしており、ライン入力で取り込んだアナログ音源のオーディオファイルであっても曲を識別、自動的にタグを埋め込むことができる。

 このMusicIDを利用して、プレイリストの自動作成を行うのが「AutoMix」だ。元になる曲を指定すれば、それをベースに雰囲気の近い曲を自動的に選択してくれる。曲数、バイト数、分数などで出力を制限することができるため、「自宅でのエクササイズ用に60分の音楽CD」「512Mバイトのポータブルオーディオプレーヤー用プレイリスト」などを簡単に作ることができる。このプレイリストを使ってそのままオーディオCDやMP3ディスクを作成できるほか、ポータブルデバイスへの送信や、asx/m3u/plsなどのプレイリストファイルを出力することも可能だ。

AutoMixでプレイリストを作成。SmileDK「Boys」をベースとしてみた(画面=左)。AutoMixではMusicIDをもとにリストを作成するため、MusicIDの識別が必要(画面=中央)。結果は画面の通り。納得の結果?(画面=右)

 編集データの出力形式には、MP3、WAV、WMAなどのオーディオファイルや、オーディオCDのほか、MP3ファイルなどの圧縮オーディオファイルを収録したJukeboxディスク、DVD音楽ディスクも作成できる。

 現在、リビングルームにはDVDレコーダーやゲーム機、サラウンドシステムなど、DVDプレーヤー機能を持つデジタル家電が多くなっている。それらの機器の多くはMP3やWMAファイルを再生することもできるが、CDに書き込まれたものしかサポートしておらず、DVDに書き込んでも認識されないことがほとんどだ。しかし、DVD音楽ディスクならばDVDメディアの容量を生かしつつ、2層の場合で最大50時間の長時間記録が可能になる。DVD音楽ディスクはメニューのついたDVD-Videoとして作成されるため、一般的なDVDプレーヤーでの再生が可能だ。

 年配の方に限らず、カセットテープやレコードをごっそり所有している人はけっこういるのではないだろうか。しかし、再生するだけでも劣化する媒体ゆえに、押し入れにしまいこんだまま、そのままにしている人もまた多いだろう。そんなときに、EMC10を使ってデジタル化してしまえば、劣化を心配せずに楽しむことができるようになる。オリジナルのテープは処分するもよし、大切にしまっておくもよし。人によってはこれでカセットデッキの処分に踏み切る人がいるかもしれない。

複数のドライブで同時に連続してリッピングを行うマルチオーディオCDリッパー。大量のCDコレクションを一気にエンコードできる(画面=左)。オーディオタグはCDDBのほか、MusicIDもサポート。アナログソースから取り込んだ曲や、リッピング時にタグを打たなかったオーディオファイルもあとから自動的にタグの登録が可能。曲名やアーティストが不明なファイルにも有効だ(画面=中央)。DVD音楽ディスクは音楽再生に特化したDVD-Videoだ。メニューが自動的に作成され、シャッフル再生にも対応する(画面=右)

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