「いわゆる『ミニノート』『Netbook』とは一線を画す」──ソニーが1月8日発表した小型ノートPC「VAIO type P」。ポケットサイズのコンパクトさと軽さ、高解像度な液晶ディスプレイ、打ちやすいキーボードなどを備えた「ポケットスタイルPC」として「新市場を開拓する」と意気込む。実売予想価格で10万円前後と、一般的なNetbookに比べ高価な製品を投入するソニーの狙いは。
「どこでも持ち歩けるようなデザインとサイズを追求した」──都内で開かれた発表会で、ソニーマーケティングITビジネス部門の松原昭博氏は、1月16日に発売する新製品「VAIO type P」をジャケットの内ポケットから取り出し、コンパクトさをアピールした。
type Pの大きさは「ダイレクトメールの封筒(長形3号)とほぼ同じ」だという245(幅)×120(奥行き)×19.8(厚さ)ミリ。本体サイズの小型化に加え、重さも標準バッテリー装着時で634グラムと、500ミリリットル入りペットボトル1本分を上回る程度に抑え、「いつでも持ち歩ける」という新スタイルを提案する。
小型ながら、液晶ディスプレイは1600×768ピクセルの高解像度表示に対応した自社開発の8インチワイドタイプを採用。キーボードはピッチ約16.5ミリと、快適にタイピングできる大きさを確保した。Intelの小型モバイルPC向けプラットフォーム「Menlow」(開発コード名)の採用で、コンパクトながら標準バッテリーで約4.5時間の駆動が可能なのも特徴だ。
OSはWindows Vista Home Basic SP1。電源オフ状態からすぐに起動してWeb閲覧などが行える「インスタントモード」を搭載した。内蔵GPSによる位置情報と連携する地図アプリケーションや地域情報検索機能などを活用できるほか、HD動画ハードウェアデコーダーの搭載で、ハンディカムなどで撮影したAVCHDムービーの再生が可能だ。
ボディ外装はマグネシウム合金を採用し、鉱物のような輝きをイメージしたカラーバリエーションを用意する。ポケットに入りやすいような直線と曲面を組み合わせたデザインや、表面からねじ穴をなくし、PCにつきもののロゴシールも一部を除いてなくすなど、本体の美しさも追求したという。
「VGN-P70H/R・G・B」の仕様は以下の通り。
VAIO type P(VGN-P70H/R・G・W) | |
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CPU | Atom Z520/1.33GHz |
メモリ | 2GバイトDDR2(オンボード) |
HDD | 60Gバイト |
ディスプレイ | 8インチウルトラワイド(1600×768ピクセル) |
テレビ機能 | ワンセグチューナー(VGN-P80H/W除く) |
無線LAN | IEEE 801.11b/g、nドラフト準拠 |
インタフェース | USB2.0×2、メモリースティックDuoスロット、SDメモリーカードスロット(SDHC対応) |
カメラ | 有効31万画素 |
キーボード | ピッチ約16.5ミリ、ストローク約1.2ミリ、86キー |
ポインティングデバイス | スティック式 |
バッテリー駆動時間 | 付属標準リチウムイオンポリマーバッテリー約4.5時間(別売り大容量バッテリー約9時間) |
サイズ | 245(幅)×120(奥行き)×19.8(厚さ)ミリ |
重さ | 約634グラム(標準バッテリー装着時) |
カラー | ガーネットレッド(R)、ペリドットグリーン(G)、クリスタルホワイト(W) |
価格 | オープン(実売予想価格は10万円前後) |
NTTドコモのFOMAハイスピード通信モジュールを組み込んだモデル「VGN-P80H/W」も発売する予定。「VGN-P70H」からワンセグチューナーが省かれ、「クリスタルカラー」モデルのみとなっている。オープン価格で、実売予想価格は10万円前後。
ソニースタイル・ジャパンは、CPUやHDD、GPSの有無など仕様のカスタマイズを行える直販モデルを販売する。限定カラーの「オニキスブラック」モデルもそろえる。価格は7万9800円から。
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