将来はトリプルディスプレイも──Lenovoブースで“DS”なThinkPadに迫る2009 International CES(1/2 ページ)

» 2009年01月10日 20時37分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 展示ブースの一般公開が始まっている2009 Internatiol CESは、多くの来場者で(2008年ほどではないものの)ごった返している。しかし、2009年のCESでは、そういう多くの来場者でにぎわう展示ブースに出展せず、会場近くのホテルやレストランにプライベートのブースを設けて製品を説明している企業が少なからず見られる。

 LenovoもそんなPCベンダーの1つで、CESの展示ブースがあるホテルの“高級”レストランを借り切ってプライベートブースを用意した。わざわざ、自前でブースを用意する理由についてLenovoのスタッフは、「CESの展示ブースは1年前には予約をしなければならないので、急な状況変化に対応できない。また、訪れるのが業界関係者に限られるため、細かい情報を必要とする来場者に十分な説明を行うことができる。隣のブースの騒音に邪魔されることなく、こちらの説明が聞こえなくなることもない。そして、レストランを利用することで、来場者へのもてなしも十分行える」と説明する。

 その、Lenovoのブースには、CESが始まる直前に発表された新製品が多数展示されていた。ここでは、ユニークなデザインの液晶一体型PC「IdeaCentre A600」と、引き出し式のデュアルディスプレイを搭載した「ThinkPad W700ds」について、製品企画の経緯と実装された機能について紹介する。

人間工学を反映した“くの字”ボディ

 IdeaCentre A600は、コンシューマ向けラインアップを担うIdeaシリーズでデスクトップPCシリーズとなる「IdeaCentre」の新製品で、1枚のプレートを横に折り曲げた形状と本体とキーボード、リモコンでカラーリングを統一した、ユニークなデザインで注目されている液晶一体型PCだ。

 この形状は、奇抜さを狙ったものではなく、人間工学に基づいたもので、液晶ディスプレイがある上側にチルトをかけながらもユーザーの手元になる下側はクリアになるように、このような折れ曲がった形状が採用されたとLenovoのスタッフは説明する。下側正面をクリアにするために、光学ドライブやインタフェースは左右の側面にレイアウトされた。

IdeaCentre A600は“く”の字状に折れた形状と黒にオレンジのラインが引かれたカラーリングが特徴だ(写真=左)。21.5型ワイドで1920×1080ドット表示の液晶ディスプレイはタッチパネルを搭載していない(写真=右)
左側面にはUSB 2.0、IEEE 1394、6-in-1カードスロットを(写真=左)、右側面にはスロットインタイプのBlu-ray Discドライブをそれぞれ搭載する(写真=右)。これ以外のインタフェースは背面に用意される

都会生活者のためのオールインワンマシン

 IdeaCentre A600は、スペースが限られる都会の住居で生活するユーザーがこれ1台でテレビもプレーヤーもPCも利用できるオールインマシンとして企画されている。そのため、インテリアとして耐えうるデザインが施され、搭載する光学ドライブにはスロットインタイプのBlu-ray Discドライブが採用された。また、テレビチューナーも内蔵できるようになっている。液晶ディスプレイの上にはWebカメラが組み込まれているが、このカメラで部屋の明るさを検出して、液晶ディスプレイの輝度を調整する機能も導入された。

 Bluetooth接続のキーボードにはタッチパッド式のポインティングデバイスを内蔵する。このほか、Bluetooth接続のリモコンユニットが用意されている。このリモコンは、メディアプレーヤーをコントロールするだけでなく、リモコンを振り回すことで、マウスポインタを移動させたりゲームでキャラクターを動かしたりできる。また、スピーカーとマイクも搭載しているので、SkypeではBluetooth接続の受話器としても利用可能だ。

Bluetooth接続のキーボードにはタッチパッドが内蔵されているが、専用のリモコンユニットでもレーザーポインタのようにマウスカーソルをコントロールできる

Bluetooth接続のリモコンユニットはハンドセットとしても(写真=左)、ゲームのコントローラとしても(写真=右)利用可能だ

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