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» 2010年10月01日 17時00分 公開

NECの3D Vision対応PC:さて、私もそろそろ「初めての3Dを」という人向け──3D対応「VALUESTAR L」の実力チェック (3/5)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

「NVIDIA 3D Vision」でPCゲームも動画も3Dで楽しめる

photo 3D Vision基本セットの3Dメガネとトランスミッター

 本製品の目玉となるのはNVIDIA 3D Visionに対応した3D立体視機能だ。アクティブシャッターを内蔵した3Dメガネとシャッターの開閉を画面表示と連動させるトランスミッター、そしてそれらを制御するドライバを含む3D Visionの基本セットと、3D表示(120Hzのリフレッシュレート)対応で23型ワイドの液晶ディスプレイ(1920×1080ドット)とともに、本機だけで3D Visionの立体視コンテンツを最適な画質で楽しめるようになっている。

 3D Visionは、家庭用3Dテレビと同じ「フレームシーケンシャル方式」を採用する。このため、立体視の画質がよいこと、そして動画や静止画などの汎用の3Dコンテンツ以外に既存のゲームタイトルを立体化して楽しめることにある。3D立体視は、左目と右目にそれぞれ別の画面を見せることで実際には立体ではないものを立体と錯覚させ、結果として“画面から飛び出して”見える仕組みだ。その方法にはいくつか種類があり、同じくNECの液晶一体型デスクトップPC「VALUESTAR W(VW970/CS)」や「VALUESTAR N(VN790/CS)」は、VALUESTAR Lとは異なる「偏光版(ラインバイライン)方式」を採用する。


photophotophoto 3D表示に関する方式の違い。本機VALUESTAR Lは「フレームシーケンシャル方式」を採用する

 偏光板方式は、1つの画面に右目用と左目用の画面を合成して表示(横1ラインごとに交互に表示)し、それぞれ決まった方向に振動する光しか通さない偏光レンズを使って右目用の画面と左目用の画面を分ける仕組みだ。比較的低コストで実現できるが、1つ画面で右目用と左目用の画面を表示するため、水平解像度が実質2分の1になることや、偏光レンズで画面を分けるために視聴角度がやや限定される弱点がある。

 一方、3D Visionが採用するフレームシーケンシャル方式は、左目用と右目用の画面を交互に表示しつつ、その表示と連動してメガネの左右レンズに内蔵した液晶シャッター(アクティブシャッター)を交互に開閉することで、右目と左目に別々の画面を見せる仕組みとなる。通常の2倍にあたる120Hzのリフレッシュレートに対応したディスプレイを用いる必要があるものの、解像度の低下や、チラつきがほとんどない高画質な立体視が楽しめ、見る角度も大きな制約は受けない。また、深度(立体感)の調整をかなりの幅でできるのもメリットだ。

 弱点といえば、アクティブシャッターとそれを駆動するための電源(充電池)を内蔵する3Dメガネがやや大げさ(大きく重く)になってしまうこと、液晶パネルの輝度が十分でないと暗く見えてしまうこと、そして偏光板方式に比べるとコストがやや高くなることがある。どちらの方式がよいとはいちがいにはいえないが、本機の場合はゲーム用途とともに画質のよい方式を採用したということになるだろう。

photo 120Hz駆動の3D表示対応液晶ディスプレイが付属する。フルHD(1920×1080ドット)表示に対応し、画面サイズは23型ワイドだ

 付属する液晶ディスプレイは「F23W2A」という型番で、中身はしっかり“3D Vision Ready”だ。画面サイズは23型ワイドで、表示解像度は1920×1080ドット。Blu-ray DiscタイトルなどのフルHDコンテンツも本来の画質で再現できる。スーパーシャインビューEX2と呼ぶ高輝度の光沢パネルを採用しており、輝度を従来の付属ディスプレイ(F23W1A)比で1.3倍に向上させるとともに、3D表示時は自動的に輝度を最大まで上げる仕様となっている。光沢パネルのために照明の映り込みが気になることはあるものの、表示はじつにあざやかで明るい。パネルはTN方式だが、低価格ノートPCなどの液晶ディスプレイと比べれば色域の広さははっきりと感じられる。DVI-DとHDMIの2系統入力(HDMI経由では3D表示不可)に対応し、チルト角度は85度〜110度(水平に対して)、高さも50センチの範囲(全高368〜418ミリ)で調整できる。

 なお、ステレオスピーカーも、従来モデルの2ワット+2ワットから3ワット+3ワットにパワーアップしていた。音質そのものは格段に優れるというほどではなかったが、あからさまに安っぽい音でもなく、一般的なエンターテインメントコンテンツの鑑賞に耐えうる水準にはある。別途、ステレオライン入力やヘッドフォン出力端子も装備する。

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