新型MacBook Pro説明会――「Sandy Bridge」×「Thunderbolt」で中も外も高速に:すべてB3ステッピングで出荷(1/2 ページ)

» 2011年02月25日 14時21分 公開
[後藤治,ITmedia]

CPU性能は最大2倍、グラフィックスは最大3倍に

新型MacBook Pro

 アップルは2月25日、新型「MacBook Pro」の発表を受けて、報道関係者向けに国内でも製品説明会を実施した。既報の通り、MacBook Proの新ラインアップは、全モデルでSandy Bridge世代のCPUに移行したほか、最大転送速度10Gbpsの双方向チャネルを持つ新インタフェース「Thunderbolt」の採用や、解像度を従来の3倍向上したFaceTime HDカメラなど、機能面でも見どころが多い。細かいスペックや価格はこちらの記事(アップル、第2世代Core i5/7と高速ポート“Thunderbolt”搭載の新型「MacBook Pro」)にまかせて、主な強化ポイントをまとめていこう。

 まず、性能面では13/15/17インチの全モデルで第2世代Coreプロセッサーファミリーを採用し、従来モデルに比べて最大2倍のシステム性能を実現したという。13インチはデュアルコア、15/17インチはクアッドコアCPUを搭載するほか、15/17インチモデルはBTOで最速の2.3GHzモデル(Turbo Boost Technology有効時最大3.2GHz動作)も選択できる。また、Arrandale世代のデュアルコアCore i5/7から、Sandy Bridge世代のクアッドコアCore i7に強化された15/17インチモデルは、Hyper-Threadingにより8スレッドを同時実行できるようになり、特に3DモデリングやRAW現像といった負荷の高い作業に向いているという。

一部のポートを除きボディデザインはまったく同じだ

 グラフィックス機能も強化された。15/17インチモデルは、AMD Radeon HD 6490M(256Mバイト)、またはAMD Radeon HD 6750M(1Gバイト)を搭載し、性能が最大で3倍向上したとしている。また、使用アプリケーションに応じてCPU統合型のIntel HD Graphics 3000と外部GPUを自動で切り替える機能も健在で、負荷の高いコアアニメーションを使うアプリケーションは性能を優先、WebブラウズやEメールなどをするだけならバッテリー駆動時間を優先するといったように、ユーザーが意識することなく最適なバランスで調整してくれる(なお、手動切り替えはできない)。

 一方、13インチモデルは外付けGPUを搭載せず、Intel HD Graphics 3000のみとなる。旧モデルのNVIDIA GeForce 320Mと比較して性能差が微妙なところだが、同社の説明によれば「旧モデルとほぼ同じ」ということだ。なお、Sandy Bridge世代に移行したことで、チップセットにはIntel 6シリーズが採用されているが、同社に確認したところ「出荷されるモデルはすべてIntel 6シリーズの不具合を改修したB3ステッピングになる」と明言した。

USB 2.0の20倍、USB 3.0の2倍高速な「Thunderbolt」を初採用

イナズマのマークが刻印された「Thunderbolt」ポート

 新型MacBook Proで注目されるトピックの1つが、市場に投入される製品では初採用となる「Thunderbolt」だ。インテルが提唱するPC向け高速接続技術「Light Peak」(開発コード名)で、両社の共同開発によりMacBook Proに採用したという。USB 3.0の2倍となる最大10Gbpsという高速な転送速度を持ち、PCI Expressで最大6台まで外部ストレージを直接接続できる。また、ThunderboltとMini DisplayPortを直接接続できるほか、アダプタを介してDisplayPort、DVI、HDMI、アナログRGBの各ビデオ出力をはじめ既存のFireWireとUSBも利用可能だ。

 一部撮影が禁止されていたため写真は掲載できないが、説明会ではThunderboltを使ったデモも行われた。Thunderboltに対応したRAIDアレイを使ってデータ転送速度を計測するもので、ユーザーがHD動画を外付けHDDに転送するという用途を想定し、5Gバイトの非圧縮動画のファイルコピーを行ったところ、約10秒で転送が完了した(アップル本社のエンジニアがデモのために用意したスピードメーターでは、最高800Mバイト/秒を指していた!)。これまで高速インタフェースといわれていたFireWireでも80Mバイト/秒程度なので、実測でおよそ10倍の転送速度を実現していることになる。

 もう1つのデモは、Final Cut Studioのタイムラインに前述のRAIDアレイから動画を読み込み、リアルタイム編集するという内容で、スピードメーターが示す転送速度は動画1つで150Mバイト/秒、1つまた1つと加えていくと4本目で600Mバイト/秒に達した。また、デモではMacBook ProのThunderboltポートからRAIDアレイに接続し、RAIDアレイに搭載されているMini DisplayPortからディスプレイに出力していたため、PCI ExpressとDisplayPortの同時転送も可能なようだ。

デモで使用されていたRAIDアレイ。MacBook ProとはThunderboltで接続し、Mini DisplayPortでディスプレイに出力していた。PCI ExpressとDisplayPortは排他利用ではないようだ(写真=左)。Thunderbolt対応ケーブル(写真=中央)。各インタフェースの転送速度。Thunderboltは圧倒的な速さだ(画面=右)

 ただし、1つ問題なのは現状で周辺機器が用意されていない点だろう。説明会では、デモに使用していたRAIDアレイのほかに、現在LaCieが開発中という、2基のSSD(500Gバイト)を搭載したThunderbolt接続の外付けストレージが置かれていたが、アップルによれば「サードパーティの進捗次第だが、おそらく2011年春ごろから(対応周辺機器)が出てくるのではないか」と予想していた。

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