アップルは2月24日、アルミユニボディのノート型Mac「MacBook Pro」をモデルチェンジした。13/15/17インチモデルをすべて刷新している。
特徴はSandy Bridgeの開発コード名で知られる新型CPU「第2世代 Coreプロセッサー」と、Windows PCでの採用例がない高速I/Oインタフェース「Thunderbolt」、そして高解像度化した「FaceTime HDカメラ」を初めて搭載したことだ。
Thunderboltはインテルが開発した高速接続技術(開発コード名:Light Peak)で、アップルは「AppleとIntelとの緊密な技術的コラボレーションから生まれた」とする。USB 3.0(5Gbps)の2倍となる最大転送速度10Gbpsの双方向チャンネルを2つ持ち、外部ストレージとPCI Expressで直接接続できるほか、FireWireやUSBの周辺機器、ギガビットLANやFibre Channel接続もアダプタ経由でサポート。Mini DisplayPortとしても利用でき、既存のHDMI、DVI、デュアルリンクDVI、アナログRGB用アダプタを使ったディスプレイ出力も可能だ。
FaceTime HDカメラは、これまでのiSightカメラに比べて解像度が3倍向上し、720pのHD映像でビデオ通話ソフト「FaceTime」を利用できる。なお、FaceTimeはほかのIntelベースのMacでもMac App Storeから115円でダウンロードして導入可能だ。
新型MacBook ProはいずれもOSにMac OS X v10.6 Snow Leopard、統合アプリケーションスイートにiLife '11を採用する。
13インチモデルは、CPUをPenryn世代(開発コード名)となる2.4GHz/2.66GHz(3Mバイト2次キャッシュ)のデュアルコアCore 2 Duoから、次のArrandale(開発コード名)世代を飛び越え、Sandy Bridge世代となる2.3GHz(3Mバイト3次キャッシュ)のデュアルコアCore i5/2.7GHz(4Mバイト3次キャッシュ)のデュアルコアCore i7に強化した。アップルによると、一世代前のモデルに比べて最大2倍高速化したという。
CPU内蔵グラフィックス機能が高まったことに伴い、グラフィックス機能は前モデルが搭載していた外部GPUのNVIDIA GeForce 320Mから、CPU内蔵のIntel HD Graphics 3000に切り替えている。液晶ディスプレイはLEDバックライト付きの光沢仕様で、1280×800ドット表示の13.3型ワイドパネルだ。
メモリは4Gバイト(2Gバイト×2)の1333MHz DDR3 SDRAM(最大8Gバイト)、ストレージは320Gバイト/500GバイトHDD(5400rpm)、光学ドライブはスロットローディング式の8倍速SuperDriveを採用。ストレージのオプションとして、128Gバイト/256Gバイト/512GバイトのSSDも用意する。
インタフェース類は、Thunderbolt、FireWire 800、USB 2.0×2、SDXCメモリーカードスロット、FaceTime HDカメラ、音声入出力、ステレオスピーカーと無指向性マイクを内蔵。通信機能は1000BASE-Tの有線LANとAirMac Extreme Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n)、Bluetooth 2.1+EDRを標準装備する。入力環境はバックライト付きキーボードと、ボタンのないガラス製マルチタッチトラックパッドを備える。
本体サイズは325(幅)×227(奥行き)×24.1(高さ)ミリ、重量は約2.04キロと、前モデルと同様だ。容量63.5Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間はワイヤレスインターネット接続で最大7時間としている。ACアダプタは60ワットMagSafe電源アダプタだ。
価格は据え置きで、2.3GHzのデュアルコアCore i5と320GバイトHDDを搭載したモデル「MC700J/A」が10万8800円、2.7GHzのデュアルコアCore i5と500GバイトHDDを搭載したモデル「MC724J/A」が13万4800円。
15/17インチモデルはCPUをArrandale世代のデュアルコアCore i5/7から、Sandy Bridge世代のクアッドコアCore i7に移行。Hyper-Threadingにより8スレッドを同時実行可能だ。グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel HD Graphics 3000と外部GPU(ディスクリートGPU)をアプリケーションに応じて使い分ける自動切り替え機能を搭載し、外部GPUは前モデルのNVIDIA GeForce GT 330MからAMD Radeon HD 6490M/6750Mに切り替えた。
15インチモデルは、下位機「MC721J/A」が2.0GHz(6Mバイト3次キャッシュ)のクアッドコアCore i7、AMD Radeon HD 6490M(256MバイトGDDR5)、500GバイトHDD(5400rpm)、上位機「MC723J/A」が2.2GHz(6Mバイト3次キャッシュ)のクアッドコアCore i7、AMD Radeon HD 6750M(1GバイトGDDR5)、750GバイトHDD(5400rpm)を備える。17インチモデルのMC725J/Aは、2.2GHz(6Mバイト3次キャッシュ)のクアッドコアCore i7、AMD Radeon HD 6750M(1GバイトGDDR5)、750GバイトHDDを装備する。
いずれも4Gバイト(2Gバイト×2)の1333MHz DDR3 SDRAMメモリ(最大8Gバイト)、スロットローディング式の8倍速SuperDrive、バックライト付きキーボード、ガラス製マルチタッチトラックパッドを採用。オプションとして、2.3GHz(8Mバイト3次キャッシュ)のクアッドコアCore i7や、500GバイトHDD(7200rpm)、128Gバイト/256Gバイト/512GバイトのSSDも用意する。
液晶ディスプレイはLEDバックライト付きで、15インチモデルが1440×900ドット表示の15.4型ワイドパネル、17インチモデルが1920×1200ドット表示の17型ワイドパネルを標準搭載する。オプションとして、15インチモデルは1680×1050ドット表示の光沢/非光沢パネルを、17インチモデルは1920×1200ドット表示の非光沢パネルを選択可能だ。
インタフェース類や通信機能の構成は13インチモデルとほぼ同様だが、15インチモデルは音声入力と出力の端子が別々に用意され、17インチモデルはさらにUSB 2.0ポートが1基増え、ExpressCard/34スロットも装備する。
本体サイズと重量は従来通りで、15インチモデルが364(幅)×249(奥行き)×24.1(高さ)ミリで約2.54キロ、17インチモデルが393(幅)×267(奥行き)×25(高さ)ミリで約2.99キロだ。
バッテリーは15インチモデルが容量77.5Wh、17インチモデルが容量95Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵し、駆動時間はどれもワイヤレスインターネット接続で最大7時間としている。いずれもACアダプタは85ワットMagSafe電源アダプタだ。
価格は15インチモデル下位機のMC721J/Aが15万8800円、15インチモデル上位機のMC723J/Aが18万9800円、17インチモデルのMC725J/Aが21万4800円だ。
2011年2月25日0時現在、Apple Storeでの出荷予定はいずれも1〜2営業日となっている。
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価格は、13インチが10万8800円〜、15インチが15万 8800円〜、17インチが21万4,800円〜。
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