COMPUTEX TAIPEI 2011でインテルが提唱したノートPCの新カテゴリ“Ultrabook”は、本記事掲載付近でちょうど2年目を迎える。おさらいすると、第2世代以降のCoreプロセッサー・ファミリーを搭載し、厚さは18ミリ以下(14型以上の場合は21ミリ以下)、バッテリー駆動時間は5時間以上、休止状態から7秒以内の復帰、Ivy Bridge以降はUSB 3.0への対応、Intel Smart Connect Technologyを搭載……以上の条件を満たすノートPCを“Ultrabook”と呼称する。
さて、今回はCOMPUTEX TAIPEI 2012開催初日に発表された、レノボのIvy Bridge搭載Ultrabook「IdeaPad U310」を紹介する。ビジネス向きのThinkPadシリーズとは異なり、カジュアルな用途に訴求しつつ、ThinkPadシリーズのよいところも持ち合わせている。なお、本機は評価機でありベンチマークを実施できないとのことで、外観を中心にチェックしていく。
評価機のカラーはグラファイトグレーで、おとなしく上品な雰囲気だと感じた。PCというよりは家電のイメージに通じる色合いだ。カラーバリエーションは、このほかアクアブルーとチェリープロッサムピンクを用意する。シックではなくさわやかな色合いで、実機を見るとカラバリごとに印象が異なると気がつくだろう。
ボディのエッジは丸みを帯びており、持ちやすさを重視している。本体サイズは333(幅)×225(奥行き)×18(厚さ)ミリで、重さ約1.68キロ。13型ワイドディスプレイを搭載するUltrabookの中では重い部類に入るが、ハードなビジネスワーク用ではなく、自宅の中で持ち運んだり、たまに外に持ち出したりする程度であれば、気にならないレベルだ。
天板部はUltrabookでよく見かけるヘアライン加工ではなく、マット処理が施されている。ヘアライン加工は見た目がきれいで、ビジネス用途や雑然とした部屋の中に置くと目立つ。本機のようなマット処理の場合は、部屋の風景に溶け込みやすく、用があるときだけPCを使用するユーザーにはちょうどいい見栄えだろう。なお、これは評価機のグラファイトグレーでの話で、アクアブルーとチェリープロッサムピンクの場合はほどよく目立つ……というよりも小物的な雰囲気になると思われる。
側面を見てみると、MacBook Airのようなくさび形ではなく、四角い形状になっている。各種コネクタの取り回しが容易であり、本体の剛性を高める狙いがあるのだろう。また側面は平らではなく、緩いカーブを描いて中央がくぼんでいる。背面以外の3面ともにくぼんでおり、天板のほうがわずかに大きい。そのため、どこからでも指が引っかかりやすく、楽にノートPCを開ける。
底部の脚は、本体正面側は短く、背面側は長めになっている。傾斜がつきキーボード入力を行いやすくなるだけかと思っていたが、エッジの丸みを利用し、PCの設置場所をから持ち上げやすくする狙いもあると気付いた。この手の細かい気遣いはThinkPad/IdeaPadシリーズならではだ。
インタフェースを見てみよう。USB 2.0×1とUSB 3.0×2、HDMI出力、100BASE-TX対応有線LAN、音声入出力、720p対応Webカメラ、内蔵マイク、メディアカードリーダーを備える。また、左側面にある排気スリットの脇には独自機能ボタンとして「One-Key Rescue System」ボタンがある。ボタンを押すとOne-Key Recovery 7.0が起動し、システムバックアップとシステムリカバリ、リカバリディスクが作成できる。ひんぱんに利用する機能ではないためか、目立たない場所に配置してあり、購入してもしばらく気付かないという人もいそうだ。
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