変形合体“7スタイルPC”の意外な性能とは?――「dynabook KIRA L93/W9M」(ベンチマークテスト編):ハイスペ直販モデルを検証(2/3 ページ)

» 2014年08月06日 12時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

高精細ディスプレイはsRGB相当の色鮮やかな発色

 L93/W9Mは、13.3型ワイド画面で2560×1440ピクセル(WQHD)表示という高精細な液晶ディスプレイを搭載しているのも見どころだ。画素密度は約221ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)を実現し、画面を間近で見てもほとんど画素の粒が見えない。しかも、出荷時には1台1台色調整を行う念の入れようだ。

 その表示品質を確認するため、エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1Pro」とソフトウェア「i1Profiler」を使用し、実機のガンマ特性と色域を確認した。まずはガンマ特性だが、ノートPCの液晶ディスプレイとしてはなかなかの結果だろう。赤と青がわずかに離れているが、RGBの3本線は全体的にはそろっているほうだ。

 複数回計測した最大輝度は約280カンデラ/平方メートル、色温度は約6950Kという計測値だ。明るさは十分で、色温度は標準的な6500Kより少し高い(白がわずかに青みがかって見える)。視野角もかなり広いが、IPS方式に比べると、斜めから見た際に表示がやや白っぽく見える。

 今回の計測で作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示し、色域を確認した。色の付いた部分がL93/W9Mのディスプレイで再現できる色の範囲で、薄いグレーの部分がsRGB規格の色域だ。結果を見ると、緑と赤の色域が若干足りないが、ほぼsRGB相当の発色といえる。色鮮やかな表示が計測結果からも裏付けられた。

dynabook KIRA Ldynabook KIRA L 液晶ディスプレイの計測結果。ガンマ補正カーブ(画像=左)。色域の広さ(画像=右)

静音性も放熱性も優秀だが、利用スタイルによっては課題も

 Webブラウズとテキスト入力を想定したBBench 1.01におけるバッテリー駆動時間の計測では、満充電から残り5%で休止状態に入るまで、6時間8分動作した。公称値(JEITA測定法2.0で約9時間)には届かないが、モバイルPCとしての水準は満たしていると言える。

 動作時の静音性も優秀だ。低負荷時は持ち上げて排気口に耳を近づけなければ分からない程度の動作音で、高負荷時にも騒音レベルがそれほど大きくならない。

dynabook KIRA L 動作音テストの結果

 発熱もほとんど気にならないレベルだ。特殊な製品なので、いろいろな場所の温度を計測してはみたが、最も発熱するのは排気口があるキーボード奥のスタンド部で、それも少し熱を帯びる程度だった。

dynabook KIRA L 発熱テストの結果

 ただし、タブレットスタイルでは重心の関係もあって、その熱を帯びる部分を持って支えることが自然だ。実際にタブレットスタイルでWeb動画などを見ていても不快に感じるほどではないが、手にじんわりとした熱は感じるし、何より排気口をふさぐように持つことにも抵抗がある。タブレットスタイルの使い勝手は改善の余地があるだろう。

ベンチマークテストの概要

  • 液晶ディスプレイ表示品質テスト
    • i1Pro+i1Profilerでディスプレイの表示を実測し、ガンマ補正カーブを抜粋
    • i1Proが生成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示し、色域をsRGB(薄いグレーで重ねた領域)と比較

※液晶ディスプレイは1時間以上オンにし、表示を安定させた状態で中央付近を測定

  • バッテリー駆動時間テスト
    • BBench 1.01

※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測

  • 騒音テスト
    • 騒音計で実測(本体から手前5センチ、暗騒音32デシベル、室温27度)
  • 発熱テスト
    • 放射温度計でボディ表面温度を実測(室温27度)


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