「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15」のWiMAXハイパワーと有線LAN接続を試す。注目WiMAX 2+ルータ詳細レビュー(1/2 ページ)

» 2014年08月29日 10時50分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
ココが「○」
・WiMAXパワーの効果あり
・HWD14から向上した通信速度
ココが「×」
・NAD11と比べて一部低いスコア

待望の機能を導入して使い勝手は向上したか?

 WiMAX 2+に対応したモバイルルータとしてファーウェイの「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15」(以下、HWD15)が登場した。今回は、従来モデルの「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」(以下、HWD14)から機能を強化した「WiMAXハイパワー」と「有線LAN接続」を中心に検証していく。

ファーウェイのWiMAX 2+対応モバイルルータ。左が従来モデルのWi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14で右が新モデルのWi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD15。デザインは異なるがボディサイズから重さ、本体搭載のインタフェースなどほぼ共通する

 HWD14は、WiMAX 2+とWiMAXに加え、au LTE(800MHz帯)にも対応するので広いエリアで高速ブロードバンドが利用できる。一方で、ここ数年のWiMAX端末では標準機能となっていたWiMAXハイパワーに対応していない。今までの端末ではWiMAXが使えていた場所でもHWD14では接続できないという意見も少なくなく、実際「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11」のレビューでも裏付ける結果が出ていた。

 そういうロケーションでもau LTEが使えて高速のデータ通信は利用できるが、au LTEに対応した「ハイスピードプラスエリア」モードを利用するとその月の利用料で月額1080円が加算される。また、月あたり7Gバイトの高速通信データ量の制限があるため、固定ブロードバンドの代わりに使うユーザーにはau LTEの接続は必ずしもWiMAXの代替にはならない。

 WiMAXのカバーエリアはだいぶ広がったとはいえ、3大キャリアのLTEに比較すればまだ狭いし、2.5GHz帯を使う都合上屋内への浸透度も低い。それでもWiMAXが高い評価を得ているのは、WiMAX接続であれば(正確にはWiMAXのみに対応したノーリミットモードと、契約後24カ月までのハイスピードモード)データ送受信量無制限という点だ。HWD15がWiMAXハイパワーに対応したのもユーザーのフィードバックを反映したためだろう。

 WiMAXに限らず、モバイルネットワークにおける電波の送受信は、モバイル端末側がネックになることが多い。基地局側に比べると、モバイル端末はアンテナが小型な上にバッテリー動作の都合上あまり電波出力が上げられないので、基地局からの電波が端末に届いていても、端末からの電波が基地局に届かないことも多々有る。加えて、いわゆる電波法の規制でも電波出力に制限がかかってる。

 WiMAXハイパワーは、この電波法による空中線電力、アンテナ利得などの規定が変更した無線設備規則の一部を改正する省令(平成23年総務省令第40号、平成23年4月26日施行)に合わせて導入した。端末側からの電波出力が最大2倍(絶対利得で+3デシベル)に向上している。このおかげで、WiMAXハイパワー非対応端末では基地局からの電波は届いているが端末側からの電波が基地局に届かない場所でも、WiMAXハイパワー対応端末なら電波の送受信が可能になっている。

WiMAXハイパワー対応のメリットを確認する

 HWD15の改善点の1つであるWiMAXハイパワーのメリットについて、WiMAXハイパワー非対応のHWD14と、WiMAXハイパワー対応のWiMAX 2+ルーターとしては先行した「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11」(以下、NAD11)を交えて確認してみた。

 なお、通信速度の測定ではNAD11の検証と同様にWebブラウザでRBB TODAY Boradband SpeedTestサイトを利用した。明らかに異常な計測結果(屋内の弱電界だと計測中に人が近くで移動するだけで大きく結果が変動する)を除いく3回分をスコアとし、受信が高速な順に並べている。

 今回計測したのは屋内で、HWD14もWiMAXがギリギリで接続できる場所と、HWD14“だけ”が圏外になるロケーションを用意した。

 まずはHWD14の本体を固定しておけば圏外に切り替わらない形でWiMAX接続を維持できるロケーションでの計測で計測してみた。

HWD14が接続可能な弱電界における通信速度。受信時(写真=左)と送信時(写真=右)

 ここでは受信でNAD11がトップ、送信ではNAD15がトップとなり、HWD14は受信で500Kbpsを超えない。HWD15は受信こそNAD11を下回ったが、送信はNAD11を大きく引き離した。ただ、PCからWebを見るレベルならHWD15とNAD11に体感差はないものの、HWD14ではサイト内コンテンツの展開が体感でも遅かった。

 次は店舗の奥まった場所に移動し、HWD14だけが圏外となる場所で測定した。

HWD14が接続不可能な弱電界における通信速度。受信時(写真=左)と送信時(写真=右)

 この測定結果では、HWD15とNAD11の差が縮まったが、受信はNAD11が上回っている。送信で注目したいのは、通信速度の絶対値よりも、転送速度が10〜40Kbpsまで落ちても安定して繋がっていることだ。ストリーミング対応のTwitterクライアントでのつぶやきの流れもスムースだった。また、HWD14がほぼ圏外の場所でも受信3Mbps前後を得られるという点で、WiMAXハイパワーのメリットはやはり大きいといえる。

 参考までにHWD14が圏外となるロケーションにおいてHWD15とHWD14でau LTEの通信速度も計測したが、どちらも受信平均で15Mbpsを超えた。受信はHWD15、送信はHWD14が高速という結果だが、その差はわずかだ。WiMAXの通信速度が遅い、もしくは、圏外という場所でもau LTEの高速データ通信(常にこの通信速度が出るというわけではないが)を利用できる点がNAD11に対してのHWD15の大きなアドバンテージであることは間違いない。

弱電界におけるLTE接続時の通信速度。受信時(写真=左)と送信時(写真=右)

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