なかなか出ない“プチコン3号”を見てきた――東京ゲームショウ2014:プチコンmkIISRじゃないよ(3/3 ページ)

» 2014年09月20日 11時00分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
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自作プログラムの配布方法

 プチコンmkIIではQRコードでプログラム配布が行われていたが、この機能はなくなってしまった。ストアを持つプラットフォームベンダーが独自の実行環境を持つアプリに警戒心を持つのはいつものことだ。その代わりにスマイルブームが運営する専用サーバにプログラムをアップロードし、それを公開することでプログラムを配布できる。公開しない場合にはクラウド上のプログラムバックアップとして機能する。

 なお、この公式サーバではスマイルブーム製のプログラムも公開される見込みだ。過去のプログラムのリメイク版などが公開される可能性についてきいてみたが、「権利の問題などがあってそのまま、というのは難しいですね。それに近いもの、というのであれば……ちょっと、なに『うっでぃ――近いものなら』ってメモ書いてるんですか(小林氏談)」ということだった。

サンプルゲームの紹介。横スクロール型アクションゲーム(写真=左)。格闘ゲームのサンプル(写真=右)

こちらはロボット同士の格闘ゲーム。アニメーション用ツールを使ってパーツ単位に作成したグラフィックを合成している(写真=左)。会話型ゲーム。MZシリーズを彷彿とさせるグラフィックキャラクター(写真=右)

いざ幕張!!

 プチコン3号SmileBasicは古くて新しい言語だ。1980年代、マイコン少年の多くがプログラムを書くことができた理由の1つには、BASICのとっつきやすさ――スコープもポインタもない理解しやすい構造、暴走しない安全な実行環境、修正即実行のインタプリタ環境など――がある。プチコン3号はそれを踏襲しながらも、最新のハードウェアに見事に対応してみせた。「LOCATE X, Y, Z」で指定すれば奥行きのある立体視ができるなんて、まさしく当時の冗談のような妄想そのものだ。

 そしてそのうえで、ユーザー定義関数や複数行IF文などモダンな文法の部分的な取り込みを図り、バーチャルマシンやクラウドバックアップなどの新しいテクノロジーを採用している。その取捨選択には非常に気を遣っているように思える。当時のスタープログラマのひとりだった小林氏だからこそ可能な、絶妙なさじ加減なのかもしれない。

 自分の手から「作る」ということを奪われてしまった昔の少年にも、「作りたい」という気持ちがまだ形にならない今の少年にも応えてくれる「マイコン」、それがプチコン3号だ。

 東京ゲームショウのスマイルブームのブースはちんまりとしているが、遅めの昼食時を除いて小林氏が常駐しているようなので、ぜひ立ち寄ってみてほしい。もしかしたら、ベーマガが休刊にならなかった別の世界線のマイコンショップの姿を感じることができるかもしれない。

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