前回は“だいたいこうすれば動くだろう”を確認するために、Edisonで必要な機能を考えて、モーターの代わりにLEDを使った“疑似ロボットアーム”での試作試験に成功した。では、実際にモーターを動かすためには何が必要だろうか? ということで、またハードウェアの考察に入る。
Arduinoは、LEDを光らせる程度の出力はあるがロボットアームのモーターを駆動できるほどのパワーはない。店頭でロボットアームのリモコンを観察したところ、単なるスイッチのようだったので、代わりに電気で動くスイッチ「リレー」を利用してみる。
といっても、Auduinoで直接リレー駆動を行うのも荷が重い(動かなくはなさそうだけど、それでEdisonが壊れる可能性もなくはない)。そこで、リレーを動かすために「トランジスタアレイ」というものを使うことにした。1つのパッケージに複数のトランジスタ回路が入っている一種のスイッチだ。
今回使ったのは、「シンク型トランジスタアレイ」で、入力をHighレベルにすると出力がローレベルになる(というか、GNDと導通状態になる)。出力ピンをリレーのコイルの片側に接続して、コイルの先に電源を接続すると、入力Highでリレーに電流が流れる。
リレーに電流を流しておいて急に止めると電圧が急上昇してトランジスタを壊してしまうので、フライホイールダイオードを入れる保護回路が「お約束」だが、このトランジスタアレイには保護ダイオードがあらかじめ入っている。
東芝の資料より抜粋。ロジック回路っぽく書いてあるが、あくまで概念図だ。出力ピンの先に負荷、そして、電源を接続する。COMMON端子にも電源を接続しておき、出力ピンに過大な電圧が加わってもダイオードを通して回路を守る仕組みとなっている前回は、ロボットアームに組み込んだ5基のモーターをEdisonで制御できるか調べるために、モーターの代わりにLEDを光らせる検証用「疑似ロボットアーム」を組み立てるための部品とダウンロードプログラムを用意した。
今回は、いよいよ本物のロボットアーム(低価格で購入できるイーケイジャパンの「MR-999」)を動かすための部品を用意する。Edison関連やプログラムのためのダウンロードリストは前回のものを使えるので、ここでは、追加で用意するものを挙げておこう。前編と同様に、リストの部品名をクリックすると、秋月電子のオンラインショップの該当製品のWebページにアクセスできる。
前回よりも大型のブレッドボードを用意した。大きさ以外に違うのは、電源のためのピンを用意していることだ。赤と青のラインに沿って導通がある。赤橙黄緑青の被覆が付いているのは付属のジャンパワイヤーで、これぐらい硬いとひっかけて外れる心配もない||
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