タイパの対極にある魅力? 潔いオールインワン・レコードプレーヤー「amadana PR30」とクラフトビールの意外な共通点(1/3 ページ)

» 2026年06月28日 12時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 とあるきっかけでアルコールを口にしなくなり、既に11年が経過した。

 何か強い決意や決断があったわけではないが、ここまで継続している。最近はノンアルコール勢が増えていますよね、といった話を踏まえた上で、とある人からビールの紹介を受けた。

「六甲ビール」というクラフトビールのこだわり

 1997年に誕生したクラフトビールで、有馬温泉にも近い六甲山麓に醸造所を構え、そこでくみ上げた天然水を用い、地元の素材(神戸産の小麦や桃、淡路島産のレモン、兵庫県の酒米「山田錦」など)を使っているという。

 その成果は、ビール審査会の「International Brewing Awards IBA 2026」の「スモールパック・クラス3」(エール部門、アルコール度数5.0%〜5.4%)でフラッグシップの「セゾン」(SAISON)が最高賞の金賞(GOLD)を獲得したことに表れている。

六甲ビールの主力銘柄の「SAISON」 六甲ビールの主力銘柄の「SAISON」。最近の売れ筋は、阪神タイガース公認コラボビール「Tigers Premium Kolsch Ver.03」のようだ

 それがどれだけすごいことなのか、門外漢だけに正直ピンとこないと伝えたところ、SAISONの缶ビールを手渡された。よく見かける缶ビールと異なり、缶底に賞味期限の表記はなく、パッケージのラベル部分にあるのだが、驚くのはその期間の長さだ。

 常温で製造日から450日とあり、これは缶の中に生きた酵母を閉じ込め、じっくりと熟成させる「缶内二次発酵」製法を全ての缶製品に取り入れているおかげだという。

 やや不謹慎だが、災害時の息抜きとして役立つのではと頭の片隅で思いつつ、さらに目を引いたのは賞味期限の隣にある、「あなたのお好きな飲み方を見つけてください」という表示だ。

 具体的には、下記2つの表示がある。

  • 缶を開けてそのまま飲む「スッキリ」スタイル
  • 飲む前に缶を5分ほど逆さまにして、缶の底に沈んだ酵母などの「うまみ成分」をビール全体になじませてから飲むスタイル

 ということは、

  • ソッと注ぎ、スッキリ部分と濃厚なうまみ成分をそれぞれ味わうスタイル

 もあっていいだろう。これらについて「面白い!」と感じるか、ビールを飲むだけなのに「面倒だな」と感じるかは人それぞれだ。1つの缶ビールで楽しみ方がたくさんあるのはユニークで非常に興味深いと思うが、面倒だと感じるのも分かる。

 缶ビールの醍醐味(だいごみ)の1つは、すぐに「プシュッ」と開けて「ゴクッ」と飲み込む一連の動作と爽快さにあるからだ。

ラベルの裏側に受賞歴と共に飲み方が書かれている ラベルの裏側に受賞歴と共に飲み方が書かれている。SAISONのパッケージにある賞味期限が450日という長さは、封入時の発酵で缶内の酸素を消費し、酸化を極力抑えられることもあるとのことだ

 昨今は(いや、いつの時代もなのだが)、この“面倒くささ”に価値を見いだす風潮がある。スマホで簡単に撮影できるのに、あえてフィルムカメラや初期のコンパクトデジカメを使ってエモい写真を撮るのも1つだし、手紙やZINE(個人冊子)の制作、ソロキャンプ、あるいはサウナなどにもそのような側面があるだろう。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月28日 更新
  1. AnthropicがAIモデル「Claude Opus 5.5」を発表/OpenAIもAIモデル「GPT-6 Sol」「GPT-6 Luna」を投入 (2026年09月27日)
  2. GeForce RTX 5080は30万円超えの空気感――GPU高騰の裏で見つけた7割引の水冷パーツと8万円台の小型PC (2026年09月26日)
  3. 実売3万9800円でノートPCを3画面化! ソースネクストのデュアル拡張ディスプレイ「DGP-DMD1401」を試す (2026年09月25日)
  4. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  5. “Vision Pro級”のMR体験が約100gの軽量グラスで? 最新の「Meta VR Glasses」を試して分かった圧倒的な快適性 (2026年09月25日)
  6. AndroidとChromeOSが融合した次世代PC「Googlebook」の実機を見てきた ――AI統合で何が変わるのか? (2026年09月25日)
  7. 12インチ「Surface Pro」と13インチ「Surface Laptop」に個人向けの第2世代が登場 Snapdragon X2 Plus搭載でメモリは最大24GBに (2026年09月24日)
  8. “AIスマホ”としての個性がより鮮明に 望遠カメラ刷新&AI処理が飛躍した「Pixel 11 Pro」 の実力とベンチマーク結果を検証 (2026年09月24日)
  9. 「これはわれわれにとってのTGSだ」 ロジクールGが年に一度の旗艦イベント「Logicool G PLAY Tokyo 2026」を開催 熱気あふれる会場を現地レポート (2026年09月25日)
  10. ペンタブメーカーがコミケではなくゲームショウに注力する理由 XPPenとHUIONに狙いを聞いてみた (2026年09月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー