エプソンが提案する“自作推し活”の最前線――プロジェクションマッピングから「エモい」レシートプリントまで:推し活EXPO(2/2 ページ)

» 2026年07月03日 15時00分 公開
[田中宏昌,ITmedia]
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70dBの熱量でシャッターオン 若者の心をつかむ「レシート写真」

 数ある展示の中でも、特に若年層からユニークな反響を得ているという触れ込みだったのが、新規事業共創コンテスト「Epson Innovation Challenge 2026」の準優勝プロダクト「Live Memory Print」(yomiyomi)だ。

 これは、マイクに向かって“推しへの愛”を叫び、音量が70dBを超えるとカメラのシャッターが切られるという体験型ソリューションだ。最大の特徴は、撮影された写真が店舗のレジなどで使われるレシートプリンタ「TM-m10」から出力される点にある。

 白黒の粗いドット密度でプリントされた写真は、昨今の若者にはレトロで「エモい」表現として受け入れられているという。用紙コストが安く、ライブ会場などの“熱”を「記憶」としてそのまま持ち帰れるこの仕組みは、ライブなどのイベント現場でも盛り上がるだろう。

設置されたマイクに向かって70dB以上の声を出すと印刷が始まる。写真は69dBなので、残念ながら印刷が始まらなかった
70dBを超えると、同社のレシートプリンタ「TM-m10」からQRコード付きの写真がプリントアウトされる
低解像度だが、エモい写真をゲットできる
「Epson Innovation Challenge 2026」の最終デモ発表

IT機器が拡張する「好き」の形

 今回取り上げたエプソン販売の展示や他の出展ブースの様子からも分かるように、推し活市場におけるテクノロジーの介在余地はまだまだ大きい。家庭用プリンタやプロジェクターといった見慣れたIT機器も、少しの工夫とアプリの連携で、推し活を豊かにする強力なクリエイティブツールへと変化する。

 6月23日には、ファイターズ スポーツ&エンターテイメントとパートナーシップ契約を締結。北海道ボールパークFビレッジならびにエスコンフィールドHOKKAIDOにおいて「EPSON GATE」を設置し、ファンとチームの距離をゼロにすることをテーマに今後さまざまな取り組みを行うという。

 同社は社名変更を機に「モノ売りからコト(体験)へ」の志向を強め、顧客体験に直結する提案を広げる方針だ。ユーザーの「好き」という熱量を、いかにして形にし、空間に広げ、記憶に残していくのか。IT機器の新たな可能性を感じさせる次の展開に期待したい。

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