停電時に最も懸念されるのが、食料を守る冷蔵庫への給電遮断だ。その課題を鮮やかに解決すべく新世代モデルに投入されたのが、業界初をうたう「冷蔵庫稼働時間ブースト」(冷蔵庫ランタイムブースト)機能である。
これは冷蔵庫側の冷却性能を落として節電するのではなく、給電するポータブル電源側のロスを徹底的に排除するというアプローチだ。
一般的な家庭用冷蔵庫は、庫内温度に応じて「起動時の高負荷」「安定運転時の中負荷」「コンプレッサー停止時の極低負荷」という3つの状態を行き来する。
本機能では、一時的に大電力が必要となる起動時には定格3000Wのパワーでそのまま確実に受け止め、コンプレッサーが安定稼働に入った段階で電力変換制御を最適化し、熱となって逃げる内部損失を抑え込む。
さらに真価を発揮するのが、庫内が十分に冷えてコンプレッサーが停止している低負荷時だ。従来の3000Wクラスの大出力インバーターは、接続機器が電力を消費していなくても交流波形を維持するためだけに、自身が電力を消費し続けるという課題を抱えていた。
DELTA Gen4シリーズでは、この待機状態において出力波形やスイッチング動作を最適化し、電源本体の自己消費電力を極限まで低減させることに成功した。
設定も本体やEcoFlowアプリからスイッチをオンにするだけと極めてシンプルだ。DELTA 3800 Gen4なら通常時の約66時間から約71時間へと稼働時間を引き伸ばせる。同容量帯(3800Whクラス)の業界平均である約44時間と比較すると、実に約61%もの稼働時間延長を達成している計算だ。
冷蔵庫本来の冷却能力を損なうことなく、給電側のロスだけを削ぎ落とす――。負荷変動を巧みに見極める制御によって、停電時でも大型冷蔵庫(654Lクラス)を約3日間にわたって維持できる。在宅避難時の食料確保や生活の質を左右する冷蔵庫だからこそ、技術の粋を集めて実稼働時間をここまで引き上げた価値は大きい。
なお、この高効率設計は冷蔵庫以外の家電を使う際にも大きな恩恵をもたらす。両製品は待機電力を約3Wに抑えており、Wi-Fiルーターや扇風機といった低消費電力機器への給電効率も向上している。
発表会では、40Wの扇風機をDELTA 3800 Gen4で約80時間も動かせる例が紹介された。3000Wというハイパワーを誇るだけでなく、日常で長時間つけっぱなしにする小型機器に対しても極めて高い省エネ性を発揮する点に、新世代機ならではの洗練された基本設計が見て取れる。
PCや通信機器と組み合わせる用途において頼もしいのが、10ミリ秒以内でバッテリー給電へ切り替える高精度な電源自動切替機能だ。急な停電時でも接続機器の電源を瞬時に引き継ぎ、通信環境や業務インフラの維持をしっかりとサポートしてくれる。
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