補助金の対象製品で容量が最大、4.65kWhのリチウムイオン蓄電池蓄電・発電機器

2年間に総額210億円の予算で進められているリチウムイオン蓄電池の補助金制度で、パナソニックの新製品が対象に加わった。すでに補助金の対象になっている7つの製品よりも蓄電容量が大きい。

» 2012年06月15日 16時14分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 据え置き型のリチウムイオン蓄電池に対する補助金制度を4月から運営している「環境共創イニチアチブ」が、新たにパナソニックの製品を対象に加えたことを発表した。これにより補助金の対象は3社の8製品に広がった(図1)。いずれも住宅や店舗、小規模オフィス向けの小型の蓄電システムである。

ALT 図1 補助金の対象になる定置用リチウムイオン蓄電池。2012年6月15日現在
ALT 図2 蓄電池ユニット

 6月15日から補助金の対象に加わったリチウムイオン蓄電池は、パナソニックが3月から受注を開始した「創蓄連携システム」である(図2)。蓄電容量が4.65kWhで、現在の対象製品の中では最大の電力を蓄えることができる。

 従来は同じパナソニックの製品で蓄電容量3.2kWhが最も大きく、これと比べて1.5倍以上の容量がある。一般の家庭で日中に平均して500W程度の電力を使うと想定した場合に、7〜8時間分の電力を供給することができる。

ALT 図3 パワーコンディショナー

 リチウムイオン蓄電池の価格は121万8000円だが、蓄電池からの電力を家電機器などで使うために直流から交流に変換するパワーコンディショナーが必要になる(図3)。2つを合わせると189万円になる。このパワーコンディショナーはパナソニックの太陽光発電システムとも接続して電力を供給することができる。

 補助金はパワーコンディショナーを含めた機器の購入費に対して3分の1まで支給される。合計189万円で購入した場合には補助金は63万円になる。補助金の上限は100万円で、申請期限は2014年1月31日である。今後は蓄電容量が10kW以上の大型の製品も補助金の対象に加えられることになっている。

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