千葉県の富津市にある広さ44万平方メートルの砂利採取跡地に、現在計画中のメガソーラーでは関東で最大規模になる40MWの発電設備の建設が始まる。新電力のミツウロコグリーンエネルギーが中心になって事業化する計画で、プラント大手の日揮が100億円で建設を請け負う。
現在のところ関東で最大のメガソーラーは、東京電力が神奈川県川崎市で運転している「扇島太陽光発電所」の13MW(メガワット)である。関東以外では50MWを超える大規模なメガソーラーの建設計画がいくつか始まっているが、面積が狭い首都圏で40MWの太陽光発電設備を建設できる場所は少ない。
その中で東京湾に面した千葉県の富津市にある「浅間山砂利採取跡地」は200万平方メートルの広さがあり、東京ディズニーランドの約4倍に相当する。千葉県がメガソーラーの候補地に挙げて、富津市とともに事業化を検討してきた。この土地のうち44万平方メートルを使って、40MWのメガソーラーを建設する(図1)。
事業を運営するのは新電力のミツウロコグリーンエネルギーなどが出資して設立した「富津ソーラー」で、メガソーラーの建設は設計から試運転までを日揮が担当する。2014年8月から運転を開始する予定だ。
年間の発電量は4200万kWhを見込んでいる。固定価格買取制度による2012年度の価格(1kWhあたり40円)を適用すると、年間の収入は約17億円になる。日揮によると建設費は約100億円。これに運営費や土地の賃借料を加えても、10年程度で回収できるだろう。
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太陽光発電の事業化が加速、10年で採算がとれるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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