「太陽電池モジュールに対して軽量化のニーズがあることに気付き、約2年半で製品化に至った」(太陽工業)。岐阜プラスチック工業の協力を得て、樹脂ハニカム構造体「TECCELL(テクセル)」を採用することになったという*2)。「TECCELLは屋外に置くアルミニウムコンテナなどにも使われており、耐久性にも優れている」(同社)。太陽電池モジュールの基材として有用だという判断につながった。
岐阜プラスチック工業はT-Light Solar用テクセルを生産し、貼り合わせ工程を経てアルミニウム複層パネルの形に仕上げる。太陽工業の協力会社が太陽電池セルのアセンブリと配線処理を進め、太陽電池モジュールとして完成させる。販売と施工は太陽工業が担う。
「当社は18年間、各種の太陽電池モジュールを扱っている。メーカーながら、施工までを担当してきた。T-Light Solarについても軽量架台と合わせて施工する形だ。付加価値製品であるため、同出力の太陽電池モジュールよりも価格は高い。施工費用と合わせると安価になると考えている」(太陽工業)。軽量であるため、下地用鉄骨材(架台)の重量も減らすことができ、設置総重量が減少するという意味だ。同時に施工性も向上する。モジュール取付位置の自由度も高まるという。
*2) 岐阜プラスチック工業がTECCELLの販売を開始したのは2009年9月。物流資材、住設資材、家具、各種車両部材などとして利用されている。
T-Light Solarの出力は147W。寸法は1300mm×1000m、厚さは14mmだ(図2)。重量は9.1kg。「注文の数量が多い場合には、屋根の端部などに合わせた寸法のモジュールも用意したい」(太陽工業)。
図2にあるように多結晶シリコン太陽電池セルを7×6に配置した。取り出し電極位置はモジュールの縁部分にある。
なお、岐阜プラスチック工業はT-Light Solarを、2014年9月9日から同11日まで東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2014」に展示する。
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