架台を工夫した太陽光、京都の綾部に5MW自然エネルギー

LIXILは2014年11月、工場跡地を利用したメガソーラー「LIXIL綾部太陽光発電所」(綾部市とよさか町」(出力4.87MW)に着工した。アルミニウムを用いた架台を採用し、施工コストと運用コストを抑える。

» 2014年11月21日 11時50分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 京都府綾部市と発電所の位置

 LIXILは2014年11月、工場跡地を利用したメガソーラー「LIXIL綾部太陽光発電所」(綾部市とよさか町」(出力4.87MW)に着工したと発表した(図1、図2)。2014年3月に経産省から固定価格買取制度(FIT)の設備認定を受けていたもの。2015年7月の稼働を予定する。

 敷地面積は約4万6000m2。2010年3月に操業を停止したLIXIL綾部工場の設備を撤去し、太陽光発電所とする。設計・調達・建設(EPC)は日本コムシスが担う。

図2 LIXIL綾部太陽光発電所の完成予想図(クリックで拡大) 出典:LIXIL

 特徴は自社製品であるアルミニウムを用いた架台「ソーラーベースプロ<前柱タイプ>」を用いたこと(図3)。利点は2つある。鉄製架台と比較して重量が3分の1であるため、設置工事に大型重機を用いる必要がないこと。次に耐食性に優れるため、メンテナンスコストを抑制できることだ。

図3 ソーラーベースプロ<前柱タイプ>の外観 急角度に設定したところ。出典:LIXIL

 「設置時に太陽電池モジュールの角度を3種類のうちから選択できるようになっている」(LIXIL)。シャープの太陽電池モジュールを約2万枚設置する。

 想定年間発電量は約4600MWh(一般家庭800世帯分)。「現時点では関西電力に売電する予定である」(同社)。

 同社はこれまで3カ所のメガソーラーを立ち上げている。2011年2月に有明工場(熊本県、3.75MW)と岩井工場(茨城県、3.75MW)、2014年5月に須賀川工場(福島県、6.35MW)である。「2011年の2工場は東日本大震災前(FIT法制化前)のプロジェクトであり、電力の供給というよりも、ゼロエネルギー工場を目指したものだ。」(同社)。須賀川工場と今回のメガソーラーはFITを利用する売電に重きを置いている。

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