ガソリンをなるべく使わない、80km電気で走る新シボレーボルト電気自動車(1/2 ページ)

米General Motorsは2015年1月12日、「デトロイトモーターショー」において、プラグインハイブリッド方式の電気自動車(PHEV)「2016 Chevrolet Volt(シボレーボルト)」を公開した。2015年後半に発売する。2010年に販売を開始した第1世代車はモーター走行距離が56km。これを今回、80kmまで伸ばした。

» 2015年01月19日 17時30分 公開
[畑陽一郎スマートジャパン]

 米General Motors(GM)は2015年1月12日、「デトロイトモーターショー(The North American International Auto Show」(2015年1月12日〜25日、ミシガン州デトロイト市)において、プラグインハイブリッド方式の電気自動車(PHEV)「2016 Chevrolet Volt(シボレーボルト)」を公開した(図1)。第2世代に相当するシボレーボルトだ。2015年後半に発売する。

 2010年に米国で発売した第1世代は電動モーターによる走行可能距離が56km(35マイル、米EPA基準)。これを今回の第2世代では80km(50マイル)まで伸ばした。スリアリングホイールの裏面に設けたパドルを操作することで、常に回生システムを作動できる*1)。ガソリンエンジンと組み合わせることで、最大航続可能距離は676km(420マイル)に達する。

*1) 燃費は41マイル/ガロン、電費は102マイル/ガロン(MPGe:Miles Per Gallon of gasoline Equivalent)。ガソリンタンクの容量は33.7L。

図1 第2世代のシボレーボルト。5人乗りの5ドアハッチバック車 出典:米General Motors
図2 シボレーボルトの全長は4582mm、全幅1809mm、全高1432mm 出典:GM

 同社によれば、第1世代のシボレーボルトのユーザーは約80%の距離を電力だけで走行し、ガソリンを利用して走行したのは約20%に過ぎなかった。そこで、モーター走行(EV走行)距離を伸ばすことが第2世代の開発方針となったのだという。

 シボレーボルトは第1世代、第2世代とも車軸へ回転力を伝えるのは常に電動モーターであり、搭載するガソリンエンジンは車軸につながっていない。電源は2つ。1つは外部充電が可能なリチウムイオン蓄電池、もう1つがガソリンエンジンと連結した発電機だ*2)

*2) このような方式を「レンジエクステンダー」と呼ぶ。トヨタ自動車が販売するプリウスPHVはハイブリッド車を充電可能とした車という位置付けであり、ハイブリッド走行時には主にエンジンが車軸を動かす。リチウムイオン蓄電池の容量は4.4kWh。EV走行可能距離は26.4km。

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