ガソリンをなるべく使わない、80km電気で走る新シボレーボルト電気自動車(2/2 ページ)

» 2015年01月19日 17時30分 公開
[畑陽一郎スマートジャパン]
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軽量化を進め、性能を向上

 モーター走行可能距離を40%以上伸ばすために、重量を減らし、モーターと電池の性能を改善した。

 リチウムイオン蓄電池セルを供給するのは第1世代から引き続き韓国LG Chem。セル当たりの容量を高めることで、搭載するセルの数を第1世代の288個から192個へ、96個減らした。この結果、蓄電池システム全体として重量は9.5kg(21ポンド)、軽量化でき、183kgとなった*3)。同時に電池の容量は増えている。第1世代の16.0kWhが、第2世代では18.4kWhとなった。

 図3に内部の構成を示した。中央に描かれたT字型の部材が蓄電池セルを内蔵するモジュールだ。充電口がフロントドアのすぐ前方に見える。フロントに発電用エンジンと2台の走行用モーターを搭載した。

*3) 蓄電池セルを搭載する位置を第1世代よりも低重心配置とする改良も加えた。

図3 第2世代シボレーボルトの内部構成 出典:GM

 2台搭載する走行モーターは、重量を45kg(100ポンド)削減しながら、効率を12%改善した。出力は111kW、トルクは398Nm。加速性能も向上しており、0から48km/h(30マイル/h)までの加速に要する時間を19%短縮し、2.6秒とした。96km/h(60マイル/h)までは7%短縮し、8.4秒である。なお、走行モーター内の磁石に用いた希土類元素(レアアース)の量も第1世代より少なくなっており、2台の走行モーターのうち1台はレアアースを全く使っていない。

 発電用エンジンは排気量を1.4Lから1.5Lへ拡張した。方式は4気筒直噴ガソリンエンジンである。

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