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» 2015年11月27日 13時00分 公開

法制度・規制:日本の温室効果ガス排出量が3%減る、電力の削減効果が大きく (2/2)

[石田雅也,スマートジャパン]
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LNG火力と再エネが増えて、石油火力が減る

 電力会社10社の実績値でも2014年度のCO2排出量は大幅に減少した。2014年度の排出量は他社から受電した分を含めて合計4億5700万トンで、前年度から5.6%少なくなっている(図4)。発電電力量(他社受電を含む)は3.1%の減少だったことから、それを上回って電源構成の変化と発電効率の改善がCO2排出量の削減効果になって表れた。

図4 電源種別の発電電力量と全体のCO2排出量(電力会社10社の受電分を含む合計値。画像をクリックすると拡大)。kWh:キロワット時。出典:環境省(資源エネルギー庁と電気事業連合会の資料をもとに作成)

 電源の種別ではLNG(液化天然ガス)火力の比率が前年度から3ポイント上昇、再生可能エネルギーも1ポイント上昇したのに対して、石油火力が4.3%ポイント低下した。今後さらにLNG火力と石炭火力の発電効率が高まり、再生可能エネルギーの比率も上昇すれば、石油火力の減少と合わせてCO2排出量の削減は続いていく。

 日本政府がCOP21で合意する予定の2030年の目標値を達成するためには、電力によるCO2排出量を2013年と比べて34%も削減する必要がある(図5)。国全体のCO2排出量のうち電力が占める割合は4割強にのぼり、目標の達成を大きく左右する。このため環境省は電力業界全体で火力発電のCO2排出量を削減する取り組みを推進するように強く求めている。

図5 エネルギー起源のCO2排出量(左)と電力由来のCO2排出量(右)の削減目標。出典:経済産業省

 電力業界を所管する経済産業省は事業者ごとに火力発電の効率を評価するベンチマーク指標を2016年度にも導入して、発電効率の改善を促す方針だ。電力会社は原子力発電所の再稼働よりも早く、火力発電所の効率改善に取り組まなくてはならない。特に石油火力の削減が急務になる。

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