日本海の風を3万世帯分の電力に、秋田県に出力51MWの風力発電所自然エネルギー

ユーラスエナジーが手掛ける秋田県内で4カ所の目となる風力発電所「ユーラス由利高原ウインドファーム」が稼働を開始した。総出力は51MW、約3万世帯分の年間発電量を見込んでおり、秋田県内で最大規模の風力発電所だ。

» 2015年12月22日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 ユーラスエナジーが秋田県の南部にある由利本庄市(ゆりほんじょうし)に建設を進めていた「ユーラス由利高原ウインドファーム」が2015年12月18日から稼働を開始した。2009年1月から開始した約5年間の環境影響評価も含め、約7年で稼働に至った(図1)。

図1 「ユーラス由利高原ウインドファーム」の外観 出典:ユーラスエナジー

 同ウィンドファームは日本海沿岸から約5キロメートルほど内陸に入ったところに位置している。ここにシーメンス製の17基の大型風車を並べて設置する。1基当たりの発電能力は3MWで、最大51MWの電力を供給することができる計算だ。年間の発電量は一般家庭で3万世帯分に相当し、同時に年間約5万7000トンのCO2削減効果も見込める。

 既に秋田県内ではユーラスエナジーが運営している3つの風力発電所が稼働している。一番北にある「田代平ウィンドファーム」(出力7.65MW)、中部の秋田港にある「秋田港ウィンドファーム」(同18MW)、南部にある「西目ウインドファーム」(同30MW)の3カ所だ(図2)。

図2 秋田県内にあるユーラスエナジーの風力発電所 出典:ユーラスエナジー

 今回稼働を開始したユーラス由利高原ウインドファームは、秋田県内で最大規模の風力発電所になる。これら4カ所を合計すると秋田県内だけで風力発電の規模が106.65MWとなる見込みだ。

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