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» 2016年01月26日 09時00分 公開

水素エネルギーで日本をリード、太陽光発電も全国一の導入量エネルギー列島2015年版(40)福岡(3/4 ページ)

[石田雅也,スマートジャパン]

臨海工業地帯にメガソーラーが続々誕生

 福岡県内では太陽光発電の導入も活発だ。大規模なメガソーラーが沿岸部で相次いで運転を開始している。大牟田市の臨海工業地帯では、発電能力が20MW(メガワット)の「ソフトバンク大牟田三池港ソーラーパーク」が2015年3月に稼働した(図6)。かつて栄えた石炭産業の遊休地を賃借して建設したメガソーラーである。用地の広さは22万平方メートルに及ぶ。

図6 「ソフトバンク大牟田三池港ソーラーパーク」の全景。出典:SBエナジー

 年間の発電量は2000万kWh(キロワット時)を見込んでいる。一般家庭の電力使用量(年間3600kWh)に換算して5600世帯分に相当する。大牟田市の総世帯数(5万7000世帯)のうち約1割をカバーできる電力になる。

 同じ臨海工業地帯では別のメガソーラーも2015年3月に運転を開始している(図7)。やはり石炭産業が所有する17万平方メートルの土地を利用した。発電能力は12MWで、年間の発電量は1300万kWhになる。一般家庭で3600世帯分の電力を供給することができる。この一帯では石炭から太陽光へ、エネルギー源の転換が急速に進んでいく。

図7 「福岡県大牟田市新開町発電所」の全景。出典:オリックス、九電工

 県北部の北九州市の臨海工業地帯でもメガソーラーが拡大中だ。都市ガス大手の西部ガスがLNG基地の周辺に4カ所のメガソーラーを展開している(図8)。合計すると26MWにのぼり、年間の発電量は2700万kWhになる。さらに風力発電所も建設して2017年3月に運転を開始する。年間の発電量は800万kWhを想定している。太陽光と風力を合わせて全体で約1万世帯分の供給力がある。

図8 北九州市の臨海部に展開する発電設備。出典:西部ガス

 この臨海工業地帯では2013年から「北九州市地域エネルギー拠点化推進事業」が始まっている。LNG基地を中核に高効率の火力発電所と再生可能エネルギーによる発電設備を集積して、未来に向けた新しいエネルギー産業へ発展させる構想だ。

 2015年8月には発電能力が43MWの「高田屋ひびき発電所」も地区内で運転を開始した。44万平方メートルの広大な敷地に、約17万枚の太陽光パネルを設置した県内で最大のメガソーラーだ(図9)。年間の発電量は4850万kWhを見込んでいて、1万3500世帯分の電力になる。

図9 「高田屋ひびき発電所」の全景。出典:カナディアン・ソーラー

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