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» 2016年08月24日 11時00分 公開

蓄電・発電機器:次世代の石炭火力発電が試運転、瀬戸内海の島で発電効率40%超を目指す (2/2)

[石田雅也,スマートジャパン]
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CO2排出量を20%削減できる

 IGCCで発電効率を高めることができれば、石炭火力で最大の問題点になっているCO2(二酸化炭素)の排出量も低減する。現在の石炭火力で主流の「亜臨界圧(Sub-C:Sub-Critical)」と呼ぶ発電方式と比べて、CO2の排出量を約20%削減できる見通しだ(図6)。次世代の石炭火力発電にIGCCが求められる理由の1つである。

図6 石炭火力発電のCO2排出量(発電能力100万キロワットの場合)。Sub-C:亜臨界圧、USC:超々臨界圧、A-USC:先進超々臨界圧、IGCC:石炭ガス化複合発電、IGFC:石炭ガス化燃料電池複合発電。出典:資源エネルギー庁

 大崎クールジェンでは実証試験設備を運転して、発電効率や排気ガス中の有害物質の濃度などの基本性能を評価する。加えて石炭の種類の適合性や発電設備の耐久性、運用性や経済性についても検証する予定だ(図7)。経済性の点では発電コストが現在の商用機と同等以下になることを目指す。

図7 実証試験の目標。HHV:高位発熱量(ガス燃焼時の蒸発熱を含む発熱量)、SOx:硫黄酸化物、NOx:窒素酸化物。出典:大崎クールジェン

 IGCCの実証試験は2018年度末まで約2年間かけて実施する。並行して第2段階の実証試験設備の建設も進めていく。第2段階ではIGCCで発生させたガスからCO2を分離・回収する設備の実証に取り組む計画だ(図8)。

図8 「大崎クールジェンプロジェクト」の全体像とスケジュール(それぞれ画像をクリックすると拡大)。出典:大崎クールジェン

 さらに第3段階ではガスから水素を抽出して燃料電池で発電する「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC:Integrated coal Gasification Fuel Cell combined cycle)」に挑む。IGFCは発電効率をLNG火力に匹敵する55%程度まで高めることができる。究極の石炭火力発電の技術である。2021年度にIGFCの実証試験を実施して、10年間の大崎クールジェンプロジェクトが完結する。

 大崎クールジェンは中国電力とJ-Power(電源開発)の合弁事業で、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)から支援を受けて2012年度に開始した。実証試験の場所は中国電力が運営する石炭火力の「大崎発電所」(2011年12月から運転休止中)の構内にある。

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