電力の購入先や料金プランを変更した人は、どのような点で満足しているのか。第1の理由は当然ながら電気料金が安くなることだが、第2の理由に「電力供給が安定している(停電などの心配がない)」を挙げている人が3割もいる(図5)。契約を変更しても停電の発生率に差は生じないにもかかわらず、そうした不安を抱いていた人が多くいることも明らかになった。
生活面の変化も見られる。月々の電気料金の変化によって「節電意識が高まった」と回答した人は26.6%、「他のことにお金を使えるようになった」も26.0%を占めている(図6)。さらに「ガスや通信など他の公共料金についても見直しの意識が高まった」人は1割強にのぼる。
契約変更の手続きは簡単に済んだ人が多かった。「とても簡単だった」が42.7%、「やや簡単だった」が39.4%で、8割以上は手続きに支障を感じていない(図7)。小売電気事業者がスイッチング支援システムを使って迅速に手続きを進められることが大きな要因だろう。
契約変更にかかった時間も10分未満が21.5%、10分〜30分未満が38.1%を占めて、全体の約6割が30分未満で手続きを完了している。2時間以上かかっているケースは2.4%で極めて少ない。
まだ契約を変更していない人の理由を見ると、「手続きが面倒くさそうだから」を挙げている人が15.1%もいる(図8)。1番目の理由である「変更することのメリットがよくわからない」や4番目の「電力の安定供給に不安がある」と合わせて、国と小売電気事業者が改善できる余地は大きい。
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電力の契約変更はスイッチング支援システム、2016年3月に運用開始Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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