スズキは東芝から供給を受けたSCiB蓄電池セルを専用モジュールの形にまとめ、ワゴンRに搭載した(図3)。
スズキはこれまで、ワゴンRのハイブリッドシステムとして、加速時にモーターでエンジン出力を補助する「S-エネチャージ」を利用してきた。新型ワゴンRでは従来システムの約3倍の容量のリチウムイオン蓄電池を搭載し、モーターのみでの短時間走行が可能になった(図4)*3)。電装品への供給や加速時のモーターアシストへの利用度も高めた。
軽量で剛性の高い新プラットフォームとマイルドハイブリッドを組み合わせた結果、JC08モードの燃費が33.4キロメートル/リットル(km/l)まで高まった。スズキによれば軽ワゴン車として最も高い燃費を実現したのだという。
*3) スズキによれば、減速して車速が時速約13km以下になり、アクセルもブレーキも踏まない時や、アイドリングストップ後の停車からの発進時に、最長10秒間のモーターによるクリープ走行を可能にした。加えて発進から時速約100kmまでの加速時に、モーター機能付き発電機(ISG:Integrated Starter Generator)がモーターアシストを行いエンジンの負担を軽減することで燃料の消費を抑えたという。
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