中部電力が初のバイオマス専焼の発電所、12万世帯分を発電自然エネルギー

中部電力は同社初となるバイオマス燃料専焼の発電所を建設する。三重県四日市市にある「四日市火力発電所」の構内に建設するもので、輸入した木質ペレットやパームヤシ殻を燃料とする。出力は4万9000kW、年間12万世帯分に相当する発電量を見込んでいる。

» 2017年05月18日 11時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 中部電力はバイオマス燃料100%の発電所を建設すると発表した。三重県四日市市にある「四日市火力発電所」の構内に、木質ペレットなどを燃料とするバイオマス発電所を建設する。

 発電所の出力は4万9000kW(キロワット)で、年間の発電量は約3.8億kWh(キロワット時)を見込む。一般家庭に換算して約12万世帯分に相当する発電量だ。建設工事の開始は2018年5月、運転開始は2020年4月を予定している。

 バイオマス燃料には輸入した木質ペレットとパームヤシ殻を利用する。年間22万トン使用する計画で、CO2削減量は年間16万トン程度を見込む。

 中部電力は2030年度までに再生可能エネルギーの割合を、中部地域における電力需要の約2割まで高める計画を掲げている。愛知県内にある「武豊火力発電所」の5号機などでは、石炭と木質ペレットの混焼発電を行っている。

 これまでにグループ会社である中電プラントサービスが三重県に木質バイオマス専焼の発電所「多気バイオパワー」を建設しているが、中部電力本体が100%バイオマス専焼の発電所を建設するのは今回が初となる。

「多気バイオパワー」 出典:中部電力

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.