購入後も進化するIoT給湯器、入浴見守りやヘルスケア管理も実現省エネ機器

大阪ガスは、給湯器「エコジョーズ」にインターネット接続機能を加えた新モデルを2017年10月から発売する。スマートフォンアプリを利用した、入浴時の見守りやヘルスケア管理サービスを提供できるのが特徴だ。

» 2017年09月04日 10時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 大阪ガスは、給湯液メーカーのノーリツ、パーパスおよびリンナイと共同で、日本で初めて(大阪ガス調べ)IoTに対応した給湯器「エコジョーズ」を開発し、2017年10月から発売すると発表した。

 新製品は、ネットワーク接続用アダプタ、HEMSなどの追加部材を必要とせず、エコジョーズのリモコンに搭載した無線LAN機能でインターネット接続を行い、スマートフォンアプリを通して入浴見守りやヘルスケア管理などの機能・サービスを提供できる。スマートフォンアプリのアップデートなどにより、新たな機能の追加や既存機能の改善も可能だ。

 大阪ガスは、給湯器として年間6万台と同社で最も販売台数が多いエコジョーズをIoT化することで、IoT対応のガス機器の普及促進を図る。まずは年間約1万5000台の販売を計画している。2018年4月以降は対応する給湯器を順次拡大することで、さらなる普及拡大を目指す。

新型「エコジョーズ」のシステム構成 出典:大阪ガス

 新たに提供できる機能には、給湯器エラー発生時のお知らせ機能、給湯器見守りサービスがある。これは万一給湯器にエラーが発生した場合に、利用者のスマホにエラー内容と対処方法、修理連絡先の情報を提供するもの。修理が必要な際に利用者から連絡がなければ、大阪ガスから利用者へ電話で知らせる。修理の際は、大阪ガスが技能認定する約1300人の修理担当者が、近畿圏に約200拠点ある大阪ガスサービスショップから駆けつけて解決する。

 入浴見守り機能は、浴室リモコンに備えた温度センサーにより、浴室の気温が低い場合はスマホアプリに「浴室が寒くなっています」とお知らせを表示することで、ヒートショックへの注意を促す。浴室への入退室、浴槽への入退浴をセンサーで検知し、入浴時間とともに浴室外にいる家族のスマホに入浴者の状況を通知することもできる。

 さらに、ヘルスケア管理機能も搭載した。風呂の水位変化を利用して計測した体脂肪率、入浴時の消費カロリー、入浴時間を自動的にグラフ化し、スマホで日々の健康データのチェックや管理ができる。

 この他、購入後の利用者の声やIoT対応により取得できるビッグデータを収集することで、機能やサービスの追加・改善を行うことも予定している。なお、遠隔操作、ガス・お湯の使用量見える化機能は、2016年4月発売のエネファームで既に実現している。

 エコジョーズは給湯と暖房に潜熱回収型の熱交換器を用い、従来は捨てていた燃焼ガスの熱まで湯づくりに再利用できる省エネ給湯器。新製品は3機種あり、価格は46万円前後(税別)の予定だ。

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