明電舎は太陽光発電システム用パワコンの新製品として、出力500kWモデルの販売を開始した。従来の250kWモデルと比較して、kW当たりの販売価格を約40%削減している。
明電舎は、DC1000Vに対応した定格出力500kWの太陽光発電用パワコン(PCS)「SP1000-500」を開発し、2017年10月2日から販売を開始した。既に販売している250kWモデルを使用する場合と比較して、kW当たりの販売価格は約40%安いという。
国内で急速に普及した太陽光発電は、2017年4月から施行された改正FIT法によって、設備の適切なメンテナンスなどが義務化された。それに伴い、事業採算性を高めるために、低コストで変換効率の高いパワコンの需要が高まっている。明電舎はこうした市場背景を踏まえ、従来の100kW、250kW機に加え、新たに500kWモデルを追加してPCSのラインアップ拡充を図った。
新製品は500kW出力タイプのPCSとしては世界最高レベル(同社調べ)の変換効率である98.7%を実現。外形寸法は2300×1950×D700mmで、概算質量は1400kg。直流入力の最大電圧は1000Vで、最大電力点追従制御(MPPT)電圧範囲は550〜900V。入力回路数は8回路だが、オプションにより最大16回路まで拡張可能だ。交流出力は三相3線式で、定格出力電圧は350V、定格出力電流は825Aとなっている。
RS485通信(Modbus-RTU)と、0〜100%の出力制御に対応する。出力制御については、遠隔制御の他、本体内のカレンダー登録機能を利用することも可能だ。20フィートコンテナにPCSや所内盤などを集約し、現地での組み込み作業を不要にした1MWのコンテナパッケージなども用意している。塩害地区や寒冷地地区に設置可能だ。
明電舎はこれまで、累計4000台以上のPCSを出荷した実績がある。今回、新製品を追加したことにより、2018年度には年間販売台数100台を目指す方針だ。
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