NTTスマイルエナジーとデンカシンキは、PPA事業に関してビジネスパートナー契約を締結した。デンカシンキが提供する「フリーソーラープロジェクト」のさらなる普及拡大を狙い、NTTスマイルは太陽光発電システムのオーナーとして参画する。
NTTスマイルエナジーとデンカシンキは2018年2月1日、PPA(Power Purchase Agreement)事業に関してビジネスパートナー契約を締結した。デンカシンキが提供する第三者所有モデル「フリーソーラープロジェクト」のさらなる普及拡大を狙い、NTTスマイルは「エコめがね」の提供に加え、住宅に設置された太陽光発電システムのオーナーとして参画する。
PPAは、電気事業者と発電事業者の間で締結する電力販売契約を意味する。しかし昨今では主に一般住宅を対象として、発電事業者が住宅オーナーに太陽光発電システムを無償設置し、一定期間内は発電事業者がシステムを所有し売電収入を得るという「第三者所有モデル」の普及が進んでいる。
第三者所有モデルでは、一定期間内は住宅オーナーが余剰電力の売電ができないなどの制限はあるが、住宅オーナーは
などのメリットがある。
デンカシンキが提供する第三者所有モデルの住宅向け太陽光発電サービス「フリーソーラープロジェクト」は、一般的な従来の第三者所有モデルと比較して、設備譲渡までの期間が短くなるメリットがある(関連記事:無償で太陽光発電を設置、“発電払い”で需要家の負担ゼロ)。同社の試算では、設置から8〜9年程度で住宅オーナーに譲渡できる見込みだ。
このフリーソーラープロジェクトでは、NTTスマイルエナジーは既にPPA専用の「エコめがね」を提供していた。中国のOEMメーカーや個人投資家などからの出資を集め、デンカシンキは提案開始から約1年で600件程度の住宅オーナーと契約したとするが、本プロジェクトのさらなる普及拡大のため、NTTスマイルエナジーは発電事業者としてシステムのオーナー兼投資家に参画することを決定した。
オーナーとして参画するにあたり、NTTスマイルエナジーの資金調達は「NTTグループとして数十億円程度を調達する」(NTTスマイルエナジー社長 小鶴慎吾氏)として、エコめがねの拡販と売電収入の両面から投資回収を狙う。
今後、デンカシンキでは中国エリアにおける販売代理店体制の整備や、九州エリアでの直販営業拡大などを行い、住宅オーナー募集に攻勢をかける。さらに、本プロジェクトの全国展開に向けて取り組むとしており、目標件数については「2018年度半ばをめどに早期1000件を目指す。その後、さらに事業を拡大させていきたい」(小鶴氏)とした。
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