ダムのかさ上げで出力アップ、水力発電所を改修自然エネルギー

電源開発が北海道で運営する水力発電所を、ダムのかさ上げに併せて改修。出力を200kW増強させる。新たに水力発電所も建設する。

» 2018年04月06日 13時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 電源開発は2018年4月2日、北海道三笠市で既存の水力発電所の設備改修と、新たに1カ所の水力発電所を建設すると発表した。

 設備改修を行うのは1957年に発電を開始した「熊追発電所」。芦別(あしべつ)取水ダムから導水した水流と、有効落差146.36m(メートル)を利用して発電している出力4900kW(キロワット)の発電所。発電に利用した水流は桂沢(かつらざわ)ダムの貯水池に放流している。

 このほど、国土交通省北海道開発局による幾春別川総合開発事業の一環として、治水機能向上を目的に桂沢ダムのかさ上げを行うことが決まった。それに伴い、熊追発電所もかさ上げを行い、設備の更新を行うことで出力5100kWに増やす計画だ。既に着工を開始しており、2022年4月の運転開始を予定している。

桂沢ダムの概要 出典:北海道開発局

 併せて、桂沢ダムから取水して発電している「桂沢発電所」を廃止し、新たに「新桂沢発電所」を新設する。新設する発電所の出力は、これまでより1800kW増の1万6800kWとなる計画。こちらは2019年4月に着工し、2022年6月の運転開始を目指す。

 電源開発では今後も水力発電所の建設・設備更新に積極的に取り組んでいく方針だ。

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