バイオマス発電の燃料として利用される木質ペレット。極東開発工業はこの木質ペレットを「空気の力」で効率よく搬送できる新しい装置を開発した。1トンの木質ペレットを約11分でサイロに搬送できるという。
極東開発工業(兵庫県西宮市)はこのほどバイオマス燃料として利用されている木質ペレットを、空気(エアー)の力で搬送するシステム「JETCUBE(ジェットキューブ)」を開発し、販売を開始した。参考価格は税別300万円で、年間販売目標台数は30台としている。
木質ペレットは近年バイオマス燃料として注目されており、今後の需要拡大が見込まれている。一方で、木質ペレットの輸送および貯蔵用サイロへの搬送には、クレーンによる作業が行われることが多く、安全性や輸送効率の点で課題があるという。
ジェットキューブはこうした問題に対応するため、同社がトップシェアを誇るという粉粒体運搬車(ジェットパック)で培ったエアー搬送のノウハウを用いて開発した。高性能なブロワーでの搬送により、安定的かつ安全に木質ペレットを貯蔵用サイロに搬送することができるという。トラックのデッキ上で操作することができ、高所作業を必要とせず、木質ペレット1トンを約11分でサイロに搬送できるという。
ユニットサイズを一般的なパレット1枚分の大きさのコンパクト設計とした。トラックのデッキに搭載しても、木質ペレット配送用のフレキシブルコンテナバッグや資材を十分に積み込むことができるとする。その他、現状の木質ペレット配送作業で使用のトラッククレーンとフレキシブルコンテナバッグをそのまま活用できるのも特徴としている。
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