卒FIT後の自家消費をサポート、NTTスマイルが「ちくでんエコめがね」を発表太陽光

NTTスマイルエナジーが住宅太陽光発電の卒FITに向けた新サービス「ちくでんエコめがね」を発表。住宅オーナーはスマートフォンやタブレットから、太陽光の発電量、蓄電池への充放電量、売電量と家庭内電力消費量データを基に、太陽光発電の自家利用状況を確認することができる。

» 2019年06月13日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 NTTスマイルエナジー(大阪市)は、太陽光発電と蓄電池に対応し、住宅での電力利用状況を確認できる「ちくでんエコめがね」をこのほど発売した。卒FITを迎える住宅太陽光発電の自家消費ニーズに向けた新サービスだ。

 2019年11月以降、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)」による買取期間が満了し、太陽光発電の卒FITを迎える住宅オーナーが登場しはじめる。卒FIT後は、太陽光で発電した電気を無駄なく使うために、蓄電池を利用して「自家消費」するスタイルの増加が予想されている。それに伴い、太陽光発電の自家利用状況の見える化に対するニーズが高まりそうだ。「ちくでんエコめがね」はこうした需要に対応したサービスで、オーナーはスマートフォンやタブレットから、太陽光の発電量、蓄電池への充放電量、売電量と家庭内電力消費量データを基に、太陽光発電の自家利用状況を確認することができる。

「ちくでんエコめがね」のイメージ 出典:NTTスマイルエナジー

 同社が、これまで太陽光発電の遠隔監視サービス「エコめがね」で蓄積した5万件以上の発電量データに加え、オーナーの消費パターンの予測や天候・気温データを活用し、蓄電池の自動制御を行う。同機能は2019年秋頃のアップデートにより、機能追加予定だ。この制御により、オーナーごとの電気使用状況やライフスタイルを分析・学習することで、電気料金削減や災害対策に役立てることができる。電気料金の削減額は、太陽電池の利用と蓄電池の最適制御により、関西電力エリアで特定の条件で年間1万円以上という試算もある。

 さらに、オーナーの設備情報の一元管理が可能な「ちくでんエコめがねi」も提供する。太陽光発電設備や蓄電池等の状態を見える化することで、販売会社による異常発生時のスピーディな現地対応や、遠隔での保守・管理業務の負担を軽減する。また、異常発生時は販売会社にメール通知も行う。

 今後はちくでんエコめがねに接続可能な蓄電池メーカーの拡大、エコキュート等の外部接続機器の拡大といった機能アップデートにより、利便性の向上やVPP対応によるさらなる付加価値提供を図る。

 この他、卒FIT世帯向けにはAIによる最適制御サービスに加え「余剰電力の買取りサービス」の提供も行い、太陽光の自家利用から余剰電力買い取りまで幅広くサポートすることで、再生可能エネルギーの普及に貢献することを目指すとしている。

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