中国電力、明電舎、マツダの3社は、電気自動車の駆動用バッテリーをリユースした定置型蓄電池システムを活用したバーチャルパワープラント(VPP)実証試験に共同で取り組むと発表した。
中国電力、明電舎、マツダの3社は2019年10月17日、電気自動車(EV)の駆動用バッテリーをリユースした定置型蓄電池システムを活用したバーチャルパワープラント(VPP)実証試験に共同で取り組むと発表した。太陽光発電、EV、電気温水器などを統合制御する実証を行っている、中国電力エネルギア総合研究所(広島県東広島市)に、本システムを設置して実証試験を実施する。
VPPは、一般家庭や工場などが保有する再生可能エネルギー、EV、蓄電池などの多数の分散型電源を束ねて、あたかも1つの発電所のように統合および制御するものである。送配電事業者の需給調整など、電力システムに関するさまざまなサービスへの展開が期待されている。
本実証試験では、EVの駆動用バッテリーをVPPのリソースとしてリユースする可能性を検証するため、複数の駆動用バッテリーを統合制御するシステムを構築し、再エネを含む分散型電源などと組み合わせて制御することで、応答性、蓄電池の劣化特性などを評価する。これにより、再エネの最大限活用、需給バランス制御などにつながる制御技術の獲得を目指す。
これら3社は、各社が保有する技術の強みを生かして、EV駆動用バッテリーの二次利用を拡大していくことで、電池のサプライチェーンを通じた資源循環を果たしつつ、再エネの利用拡大を図っていく。
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