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» 2019年11月06日 12時00分 公開

自然エネルギー:地熱発電所のトラブルを事前に察知、予兆診断技術をインドネシアで実証

NEDOは、地熱エネルギーの高度利用化に向けた技術開発事業において、インドネシアで地熱発電所の利用率向上に向けた、IoT・AI技術を適用した地熱発電所のトラブル予兆診断技術の実証実験を開始した。

[スマートジャパン]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2019年10月23日、地熱エネルギーの高度利用化に向けた技術開発事業において、インドネシアで地熱発電所の利用率向上に向けた、IoTと人工知能(AI)技術を適用した地熱発電所のトラブル予兆診断技術の実証実験を開始したと発表した。

photo 予兆診断のイメージ 出典:NEDO

 本実証試験では、NEDO事業において2018年より東芝エネルギーシステムズが開発してきた「ビッグデータ解析技術を活用した予兆診断技術」をインドネシアの国営地熱発電会社であるPT Geo Dipa Energi (Persero)(GDE社)のパトハ地熱発電所(定格出力が6万kW)の発電設備に搭載し、トラブル予兆の検知が可能かどうかを評価するとともに、技術の導入による効果検証を実施する。

photo 開発したトラブル予兆診断装置(左)と開発した装置をパトハ地熱発電所に設置した様子(右) 出典:NEDO

 本技術では、発電所の各種センサーから得られる日々の運転データをリアルタイムでAI手法により解析する。解析結果はICTを活用してGDE社の本社と東芝エネルギーシステムズの各拠点の技術者間で共有化し、トラブル回避のための対応検討などに利用する。実証試験期間は、2019年10月〜2021年2月までを予定している。

 これまで既設の地熱発電所は、発電設備の老朽化によるトラブルやタービンに付着した地熱蒸気成分の除去作業により停止するなど、暦日利用率が60%程度と低い状況で、発電コスト低減のためには、利用率向上が喫緊の課題となっていた。

 本実証試験を通じて地熱発電所のトラブル発生率の20%低減を目指し、発電所の停止期間の短縮を図る。設備の利用率が高まり発電量増加と発電コスト低減が可能となれば、今後の地熱発電の導入拡大への貢献が期待できる。

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