太陽光の電力をマッチング販売、みんな電力が有機農業支援型のソーラシェアリング事業：太陽光

みんな電力が太陽光発電事業などに取り組むグリーンシステムコーポレーション（以下、GSC）と業務提携契約を結び、有機農業支援型ソーラーシェアリング（営農型太陽光発電）事業を開始すると発表した。

[スマートジャパン]

　みんな電力は2020年8月19日、太陽光発電事業などに取り組むグリーンシステムコーポレーション（以下、GSC）と業務提携契約を結び、有機農業支援型ソーラーシェアリング（営農型太陽光発電）事業を開始すると発表した。

　この取り組みではGSCが所有する栃木県宇都宮市の営農型太陽光発電所を「阿久津さんの有機小麦太陽光発電所」とし、みんな電力が開発したブロックチェーンを活用したP2P電力取引システム「ENECTION2.0」を用いて、発電した電力を同社と契約のある法人顧客の電力需要量と30分ごとにマッチングして販売する。

「阿久津さんの有機小麦太陽光発電所」出典：みんな電力

　「阿久津さんの有機小麦太陽光発電所」では、無農薬、無化学肥料、無除草剤の有機農法によって小麦を栽培している。収穫した小麦を使った食パンなどは、GSCが運営する食パン専門店で販売するとともに、みんな電力のECサイトでも販売する。

　加えて、電気料金のうち月額100円を好きな発電所に寄付できる、みんな電力の低圧需要家向けのサービスを活用し、「阿久津さんの有機小麦太陽光発電所」に寄せられた応援金を有機農業の運営費として活用する計画だ。

　みんな電力では今回の事例をモデルケースとし、発電した電力を「顔の見る電力」として売電しながら、同社のネットワークを活用した有機農業の販売経路拡大を実現す有機農業支援型ソーラーシェアリング事業を。2020年度中に3件導入することを目指す。他社へのモデル展開も検討するとともに、非FIT型の発電所の開発にも取り組むとしている。

　さらに、同社のP2P電力取引基盤のノウハウを活用し、農作物の品種や作付日、出荷日などを管理する農作物のトレーサビリティを行い、電力のトラッキングサービスと農作物のトレーサビリティを両立する新たなソーラーシェアリング事業の開発にも取り組む計画だ。