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» 2020年11月18日 07時00分 公開

太陽光:太陽光電力を個人間で売買する実証、トヨタ・TRENDEらが電力コスト削減に成功

トヨタ自動車 未来創生センター、東京大学、TRENDEの3者がブロックチェーンを活用した電力の直接取引(P2P取引)の実証実験について、有効性を確認したと発表した。実証実験に参加した一般家庭の電気料金を約9%低減できることを確認できたという。

[スマートジャパン]

 トヨタ自動車 未来創生センター、東京大学、TRENDEの3者は2020年11月13日、ブロックチェーンを活用した電力の直接取引(P2P取引)の実証実験について、有効性を確認したと発表した。実証実験に参加した一般家庭の電気料金を約9%低減することに成功したという。

 この実証実験では、実証に参加する家庭(プラグインハイブリッド車を含む)や事業所ごとにAIを活用したエネルギー管理システム(電力売買エージェント)を設置。電力売買エージェントは、家庭や事業所の電力消費と太陽光パネルの発電量予測に応じ、電力取引所に電力の買い注文・売り注文を出し、各家庭や事業所から電力取引所に集約された買い注文・売り注文を一定のアルゴリズムでマッチングさせる。これにより、電力のP2P取引を実施するという仕組みだ。

 実証実験は2019年6月17日から2020年8月31日にかけて、トヨタの東富士研究所と周辺エリアで実施。家庭や事業所、電動車がアクセス可能な、需給状況で価格が変動する電力取引市場、市場で取り引きされる電力の発電源の特定と、発電から消費までのトラッキングを可能とするシステム、円滑な売買を担う電力取引エージェントの開発および性能の確認に取り組んだ。

実証のイメージ。一般家庭は20軒が参加した 出典:TRENDE

 実証の結果、P2P電力取引市場における一般家庭全体の収支(2020年8月1〜31日)は、一般の電力会社のみから電気を購入する場合と比較して、8.6%の改善が図られたという。うち、電力消費者の収支は6.1%、分散型電源を保有し、電力を売る立場にある需要家(プロシューマー)の収支は18.0%、電動車の収支は25.4%改善できることが確認できたという。加えて、電動車においては利用者側には制約がない条件で、電動車の走行利用電力の43%を再生可能エネルギー由来とすることでき、CO2排出量を38%削減できたとしている。

実証実験の結果一覧 出典:TRENDE

 3者では今後、今回開発した制御インフラを活用し、電動車ユーザー、一般家庭ユーザーに向けたP2P電力取引サービスの提供を検討する。それに向け、パートナー企業・大学との連携による海外展開も検討する方針だ。

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