蓄電池の運用課題をクリア、太陽光の自家消費制御でYAMABISHIが特許

産業機器システムメーカーのYAMABISHIは2021年1月12日、同社の産業向けリチウムイオン蓄電システム「YRWシリーズ」に搭載した自家消費型太陽光発電システムの最適化制御システムが特許を取得たと発表した。

» 2021年01月18日 14時30分 公開
[スマートジャパン]

 産業機器システムメーカーのYAMABISHIは2021年1月12日、同社の産業向けリチウムイオン蓄電システム「YRWシリーズ」に搭載した自家消費型太陽光発電システムの最適化制御システムが特許を取得たと発表した。

 特許を取得したシステムの名称は「SmartSC(Smart Self-Consumption)」。太陽光発電の発電量予測と負荷予測から、最大36時間先までの余剰電力を予測し、事前に蓄電池内の電力を消費することで、発電を制限せず、発電量を最大化できる。一方、曇天時や冬季など余剰電力が発生しにくい時期には高い充電率を維持するため、事前充電が必要なピークカットや停電時の電源供給を制限しないのが特徴だという。

 従来の制御システムの場合、太陽光発電量の最大化に蓄電池の大部分を割り当てると、ピークカットや停電時の電源供給に使用できる蓄電池容量が減ってしまい、得られる効果が小さくなるといいう課題があった。YAMABISHIは、SmartSCであればこれらの課題を解決できるとしている。

SmartSCの運用イメージ 出典:YAMABISHI

 なお、SmartSCを搭載するYRWシリーズは、双方向電源装置とリチウムイオン蓄電池で構成する蓄電システム。公共施設など向けの製品として、10〜200kWの製品をラインアップしている。

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