落差10メートルで80世帯分を発電、和歌山県に小水力発電所自然エネルギー

和歌山県内で初となる民間企業による小水力発電所「かつらぎ町金剛の滝水力発電所」が完成。2021年6月から本格的に運転を開始した。

» 2021年07月07日 06時00分 公開
[スマートジャパン]

 和歌山県内で初となる民間企業による小水力発電所「かつらぎ町金剛の滝水力発電所」が完成し、2021年6月から本格的に運転を開始した。

 この発電所は、和歌山県伊都郡かつらぎ町にある金剛緑地公園内の「金剛の滝」が持つ約10mの落差を活用した小水力発電所。水力発電事業を手掛けるJAGシーベル(東京都)が出資し設立した、和歌山自然エネルギー発電が発電事業者として運営を行う。

発電所の水車と発電所建屋 出典:JAGシーベル

 発電所は横軸クロスフロー水車を利用し、最大出力は49.9kW。滝の有効落差10.57メートルを利用し、年間約37万1000kWhの発電量を見込んでいる。これは一般家庭約80世帯分の使用電力量に相当するという。

 なお、発電所の周辺はキャンプ場や水遊びの利用など町の観光資源となっており、同発電所は滝の景観にも影響を与えないことを配慮したという。かつらぎ町では今後も再生可能エネルギーの地産地消に向けた取り組みを広げたい考えだ。

金剛の滝 出典:かつらぎ町Facebookページより

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