松葉佐氏はまず、もっとも環境行動を行っている高実践層に着目し、「生活者に環境行動を実践させ、環境商材やサービスを選択してもらう」ためのヒントを探る。
消費意識については、「家族や友人を喜ばせるためにお金を使いたい(76.2%)」「自分のスキルを高めるモノ・コトにお金をかけたい(72.7%)」という回答が高実践層ほど高かった。環境行動のきっかけ・目的については、「自分や家族の健康(45.9%)」「自分の暮らしを快適にする(42.4%)」「次の世代のため(44.7%)」という人の割合が高かった。とくに「次の世代のため」は他の3層を大きく上回り、自分とは直接関係の薄い大きな目的のためにも行動する人が多いということが分かったという。
生活満足度については、「自分の好きなことがやれていると思う」「生活がすごく楽しいと感じる」と回答した人が多く、環境行動の実践度が高いほど生活全般への満足度も高かった。また、環境に配慮した行動や商品・サービスの選択をしたときに「気分が良い(72.9%)」と回答した人の割合も高かった。
以上のことから松葉佐氏は、高実践層は「自分の好きなことや、家族の健康や快適な暮らしのために行動し、毎日の生活を楽しんでいる」、同時に「環境や社会に良い行動を実践し、気分が良いと感じている」と総括する。高実践層にとって環境行動は自分の好きなことの延長線上にあり、彼らは自分や周囲が笑顔になれること=Smile(スマイル)を大切にしているのだと結論づける。実践度が高いほど、環境・社会に良い行動と、自分や周囲の幸せが両立し、無理なく環境行動を続けることができているというわけだ。
Smileを実感できるポイントは、環境行動の実践度ごとに異なる。それぞれの層の人たちが何にSmileを感じるのかについて、松葉佐氏は次のキーワード群を挙げる。
では、各層の人たちは、どんな行動を志向しているのか。ポイントは、以下の通り。
具体的に、今後取り入れたいと考えている環境行動についても、それぞれ上位5項目が紹介された。
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