倫理的消費(エシカル消費)とは、購買者が各自にとっての社会的課題の解決を考慮し、そうした課題に取り組む企業を考慮して購買活動を行うことと言われ、グリーン調達においては、品質や価格などの従来の尺度に加えて、エシカル消費な調達を行うか否かの新しい尺度として、エシカル・プレミアムが想定されている。
最終消費者に対する調査では、環境負荷の少ない商品を購入したいと考える消費者が7割弱であるのに対して、実際の購入に至らない層も一定数存在する。その理由として、「どのような商品が環境負荷が少ないのか分からない」、「価格が高いことが多いと思う」が上位の理由となっている。
特に鉄鋼や化学等の素材産業において、GX価値の見える化の手法として期待されているのが「マスバランス方式」の活用であり、これは製造時の原材料やエネルギー等の「入力」と製品としての「出力」の間における、環境価値などの特性をバランスさせる考え方である。
化学産業では、バイオマスの代表的な認証として、「ISCC(International Sustainability and Carbon Certification:国際持続可能性カーボン認証)」などがあり、また鉄鋼産業では、日本鉄鋼連盟が示すマスバランス法に関するガイドラインを踏まえ、各メーカーがグリーンスチールの販売を開始するなど、グローバルな市場におけるGX価値の見える化に寄与している。
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