ネットワークインフラが進めば、商業開発も不動産開発も進む。
パンク修理は自転車屋だけの仕事じゃない。例えば、パンク修理の「サイクリスト・デポ」はガソリンステーションや靴の修理屋さんが兼業する。街角のカフェやコンビニでも修理ができるならもっといい。電動アシスト自転車向けの充電設備付きの有料駐輪場もほしい。「道の駅」の自転車版があってもいいじゃないか。
自転車乗りをターゲットにしたアパート設計やリフォームもあっていい。部屋の中に自転車をスムーズに入れられるアパートは少ない。オフィスビルでも駐輪場とシャワー室を設置すると、自転車乗りの多いITなどベンチャーを誘致できる。稼働率もアップするだろう。
インフラを変えればビジネスも生まれる。
だが自転車ロード整備の財源はどこから出せるか?
自動車には自動車税・重量税などがある一方、自転車にはない。道路タダ乗りである。整備財源がないと道路にペンキで終わりになってしまう。そこで「ジテツウ・エコポイント制度」を提案したい。
道路整備の目的税として自転車購入ごとに千円から数千円を徴収する。用品にも何%かかける。これを自転車通行帯や専用道の整備、エコポイントの財源とする。
ジテツウはエコに貢献しているので、税の一部をジテツウピープルにポイント還付したい。エコ通勤優良事業所認証企業や勤め先企業の「ジテツウ実施証明」を添えて、ネットで申請すれば得られるポイントを駐輪場の利用料や保険、自転車商品購入と交換できるようにする。
防犯登録を「ナンバープレート」に格上げする。交通法規違反の防止にもなれば、放置対策強化、盗難車両調査もしやすい。優良サイクリストにはアメ(ポイント還付)、悪質にはムチ(乗車停止)も与えられる。レンタサイクルのシェアを広げるうえでも、全国統一のナンバー制度は必要である。
エコな自転車にこそエコポイントがほしい。
連載の最後に「ぼくはなぜ自転車に乗りだしたか」を書いておこう。
自分のフィールドに自転車という要素を入れたいと思った。カッコよくいえば「自力で生きる宣言」。クルマでもオートバイでもない。自分の足を動力にして走る。それは生涯のロングな旅になる。旅を支える足となる。だからロードバイクに憧れた。
ペダルを踏みだそう。自転車は人にも社会にも地球にもやさしい。良い自転車社会づくりのため、社会のみんなががんばらなきゃ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング