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» 2013年12月25日 11時30分 UPDATE

知っておきたい領収書の常識:支払った金額の一部だけ領収書をもらってもいいんですか?

取引先の人たちと行った飲食代を折半する場合、どのような方法で領収書をもらうのがいいのでしょうか。

[梅田泰宏(公認会計士・税理士),Business Media 誠]

集中連載『知っておきたい領収書の常識』について

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 本連載は、2013年12月21日に発売の梅田泰宏著『経費で落ちるレシート・落ちないレシート』(日本実業出版社)から一部抜粋、編集しています。

 フリーランスや個人事業主として働く人にとって、領収書、レシートは「金券」のようなもの。その支払いが「経費である」と認められれば、支払う税額が減るからです。

 とはいえ、「何が経費になって、何が経費にならないのか」という基準は、誰も教えてくれません。なぜかと言えば、経費で「落ちるか」「落ちないか」という意味では、全ての領収書が「グレー」であり、ケースバイケースで、明確な基準が存在しないからです。

 しかし、実は、「落とすコツ」というものが確かに存在します。それは、具体的なケースを通してのみ、知ることができる種類のものなのです。本書は、「経費」に関する基礎知識を押さえたあと、具体的なケースを通して、経費で「落とせる基準」と「落とすコツ」を解説していきます。

  •  本連載は、フリーランスのライターである鈴木ヒロシさんと、税理士の梅田(私)が主な登場人物です。
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 飲食店などに取引先の人たちと行った際に、それぞれの会社で各自の負担をすることがあります。例えば、支払いの際に合計で2万5000円だったものを2社で割り勘にする場合。会社に提出するときに、2万5000円の領収書ではちょっと困ったことになります。

 こんな場合には、各社宛で1万25000円の領収書があれば精算も簡単に済みます。あるいは、社内規定で1人当たりの金額が決まっているような場合、それを超えた部分は自腹を切るということで、会社に提出できるような領収書にしてもらうということもあるでしょう。これは、会社に規定以上の出費をさせるということでもなく、また不正にお金をもらおうとしているわけでもありません。


shk_umeda.jpg 梅田

結論から言うと、支払った金額の一部だけ領収書をもらうのは、悪いことではありません。もちろん、あくまでお金を支払った側、領収書をもらう側の論理ですけどね。


shk_hiroshi.jpg 鈴木

でも、なかなか2枚にしづらい場合もありますよね。例えばスーパーで野菜や飲み物を買い、ついでにボールペンも買った場合、ボールペンは仕事に使うから経費で落とせますけど、野菜は無理ですよね。


shk_umeda.jpg 梅田

分かっているじゃないですか。そんなときは、明細が書かれたレシートでいいんですよ。で、ボールペンの部分だけマーカーしておけばいい。


 1番良いのは、面倒だけど、2回レジを通ることです。私も事務所のコーヒーと自宅のコーヒーを一緒に買うことがありますが、その場合は事務所用のコーヒーを買って、いったんレジを通るか、別途領収書をもらいます。

 サラリーマンで仕事用の書籍と私物の文房具を一緒に買ったような場合も、レシートあるいは領収書は、会社で精算するものと個人のものと分けて出してもらうように習慣付けておいたほうが、経理課などからいろいろ言われなくて済みますよ。

 一方、お店側からの立場からすると、このようなお客さんの要望に応じてくれるかどうかは、ケース・バイ・ケースでなんとも言えないでしょう。

 例えばお店側の都合で、「領収書は必ず支払い金額と一致させること」とか、最近はレジから自動的に領収書が印字されているものがプリントされるため、「別途手書きの領収書の発行は行わない」などと規定されていることもあります。

 お店側からすると、売上金額は領収書を出す出さないに関係なく確定しているので、お店の経理上はなんら問題ないのですが、お店のルールに縛られているために、出してくれないこともある。このようなときは、あきらめるしかないですね。


shk_hiroshi.jpg 鈴木

レシートがないと経費で落としづらい。世の中なかなか思うようにはいきませんね。


shk_umeda.jpg 梅田

買う側の都合だけでコトが進むと思ったら、大間違いですね。


shk_resi.jpg 仕事用と私用が1枚のレシートに混ざっている場合
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