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» 2014年03月31日 11時00分 UPDATE

オフィス家具「ofon」導入事例:オシャレなオフィスで人を呼んだっていいじゃない

もっと“自分たちらしい”デザインのオフィスを――。そんなこだわりを持った中小企業3社が、“思い入れを形にした”オフィスへのリニューアルを敢行した。そのビフォア、アフターを見てみると……。

[Business Media 誠]
shk_kokuyo01.jpg コクヨファニチャーの小規模オフィス向け家具ブランド「ofon」プロデューサーの高田朱音氏

 「同じ働くなら、居心地の良い空間がいい。最近、こんなふうに考える社員が増えているんです」――。そう話すのは、コクヨファニチャーでオフィス家具のプロデューサーを務める高田朱音氏だ。

 大規模企業だけでなく、中小企業にもその波は及んでいるという。これまでは“まず、最低限の机と収納を用意して形が整えばいい”というケースが多かったが、最近ではオフィス環境に対する意識が変わってきている。「実際にオフィス環境の良しあしが離職率に影響した例もありました。企業側もオフィス環境について真剣に考える傾向が高まっています」(高田氏)

 そんなニーズに応えて同社が開発したのが小規模オフィス向け家具ブランド「ofon」。仕事に集中する「ON」の時間と、息抜きをする「OFF」の時間に応じて、レイアウトを気軽に変更し、楽しく働ける場を提供したいという考えから生まれた製品だ。

 ofonは例えば社員間のコミュニケーションを重視したい場合にはデスクをすべてつなげたレイアウト、個人のデスクワークを重視したい場合にはそれぞれが集中できる空間を仕切ったレイアウトにするなど、用途に応じて柔軟に変更できるようになっている。

shk_kokuyo00.jpg 小規模オフィス向け家具ブランド「ofon」

社名の由来コンテストを通じて中小企業にもスポットを

 コクヨファニチャーは、2013年10月に中小企業を対象にした「社名の由来コンテスト」を実施した。ofonの家具一式を贈呈し、オフィスレイアウトの設計から納入までを請け負った。


shk_kokuyo00a.jpgshk_kokuyo00b.jpg ofonのレイアウトは主に4種類。左が温かみのあるナチュラルな雰囲気の「0730WOODY」、右がおもちゃ箱のような楽しいスタイルをイメージした「1500POP」


shk_kokuyo00c.jpgshk_kokuyo00d.jpg 左がすっきりとしたシンプルな明るさの「1030PLAIN」、右がシックで大人なスタイルの「2300BITTER」

 なぜ「社名の由来」をテーマにしたのだろうか? それは、どんな企業であっても、社名には何らかの思いやビジョンが込められているからだ。「多くの中小企業にとって、社名にフォーカスが当たることはありません。だからこそ、事業や社員に対する想いの詰まった社名を持つ企業を応援したいと思ったのです」(高田氏)

 これは、ofonブランドを立ち上げたコクヨファニチャーの思いとも合致する。オフィス環境がよくなることで中小企業が元気になり、ひいては日本企業全体へ連鎖的に『働く楽しさ』を取り戻してほしいという思いだ。

 では実際の受賞企業がどのようなオフィス環境を作ったのか、ザワット、ハバタク、マクルウの3社の事例を見ていこう。

オフィス面積を変えずにメリハリのあるレイアウトに

 ザワットの由来は、「(鳥肌が)ザワっと立つような世の中を変えるサービス、ザワザワとクチコミで広がっていくサービスを創りたい」という思いから。東日本大震災の直後に起業した。女性向けブランド品オークション「スマオク」や、ソーシャルカラオケサービス「ohaco(オハコ)」、みんなの募集掲示板コミュニティー「WishScope」などを運営している。

 コンテストに応募した経緯は、ずばり「社名に魂を込めていたから」。ちょうど社員が4人から11人に増えるタイミングだったこともあり、レイアウト変更を検討していたのだという。

shk_kokuyo_z01.jpg ザワットオフィス(レイアウト変更前)

 社員数に対してオフィス面積には余裕があった。だが、家具の大きさを深く考えずに導入したため、空間の使い方が必要以上に狭くなっていた。例えば、4〜6人が中央に置いた1つの机で一緒に作業するような状態では、集中がしにくく、コミュニケーションにもメリハリが生まれなかった。

 今回の改修で、空間やエリアごとの意味付けやコミュニケーション環境を整えた。その結果、業務効率の向上にも成功したという。


shk_kokouyo_z02a.jpgshk_kokouyo_z02b.jpg ザワットオフィス(レイアウト変更後)。社員からは「仕事のしやすさはもちろん、クライアントが来客時にオフィスとほめられうのがうれしい、といった声が聞かれるという

秋田の廃校をオフィスに

 ハバタクは、社名に「自らの探究する世界に羽ばたく人を支え、“Have a Takt !”=「自らの人生の指揮棒(タクト)を取りたい」という思いを込めた。スローガンに「Design for Co-Creative World(共に創る世界をデザインする)を掲げ、教育事業や社会的企業インキュベーション事業、地域作り事業を展開している。

shk_kokuyo_z03.jpg ハバタクのオフィスが入る前の廃校舎

 教育事業を営むだけあり、ハバタクのオフィスには地域住民や子どもが訪れる機会が多い。ofonの導入を機に廃校舎の跡地にオフィスを移転、「プレイフル」をコンセプトに、いるだけでワクワクする空間づくりを目指したという。

 レイアウトには、ofonの中でも最も遊び心のある「1500POP」を選択。オープンで創造力をかき立てられるような空間は、地域住民との新たな出会いや交流、コラボレーションに生かされている。


shk_kokuyo_z04a.jpgshk_kokuyo_z04b.jpg ハバタクの新オフィス。街の子どもたちがいつでも遊びにきてくれるよう、部屋内に図書館を常設。ソファー&ラグのブースで、広大な自然を眺めながらゆったりと読書ができる場所や、レゴで遊べるスペースを設置した

富士山の見える会議室

 静岡県で製造業を営むマクルウも受賞企業の1つ。2010年1月に創業し、マグネシウム合金パイプやワイヤーの冷間引抜加工を行うモノ作り系ベンチャー企業だ。

 自宅をオフィスとして利用していたが、資料がどこにあるのか不明確になったり、来客時に不手際があったりと課題を抱えていた。また、社員からも「仕事に集中しにくい」という不満が挙がっていたという。

shk_kokuyo_z05.jpg

 今回、同社は工場の隣に事務作業を主とするオフィスを新設。仕事だけに集中できる空間を持てたことで業務効率が上がったほか、取引先を積極的に招けるようになった。また、レイアウトを音楽が流れるカフェのような空間に工夫したことで、オンとオフの切り替えがうまくいく効果も生まれたという。


shk_kokuyo_z06a.jpgshk_kokuyo_z06b.jpg 会議エリアは富士山がきれいに見られる


 「オフィスがきれいになると、お客さんを呼ぶのも何だか誇らしく、社員も居心地良く働ける効果があるようです」――。今回の3社の導入を振り返り、高田氏はこう話す。

 コクヨファニチャーでは今後も今回のようなコンテストを定期的に実施していくことで、中小企業がこれまで以上に活躍する手伝いができればとしている。

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