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» 2009年04月23日 16時43分 UPDATE

中期で1000億円目指す:NEC、プライベートクラウドに本格参入 基幹システムのクラウド化に自信 (1/2)

NECは企業の情報システムをクラウド環境に移行するサービスを7月に提供すると発表した。クラウド関連の専門要員を1万人育成し、中期で1000億円の売り上げを目指すなど、クラウド関連の事業を次の収益源と見立てている。

[藤村能光,ITmedia]

 NECは4月23日、企業の基幹システムをクラウド環境に移行する「プライベートクラウド」関連のサービスを7月に提供すると発表した。クラウド環境の基盤やその上で動く業務アプリケーションなどをトータルで提供し、基幹システムに掛かるコストを最大2割以上削減する。システム構築を担当していたシステムエンジニアをサービスの提案までできる人材に育て、1万人規模のサービス提供体制を作る。NECの藤吉幸博執行役員常務は「基幹システムを支えるサービスを他社に先駆けて提供する」と話し、企業向けクラウドサービスで先手を打つ構えを見せた。

 提供するサービスの名称は「クラウド指向サービスプラットフォームソリューション」と呼ぶ。ユーザー企業が保有、または新たに構築しようとしている基幹システムに対し、業務プロセスの改善までを見据えたコンサルティングを実施。掘り下げた課題に対し、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)や共同で使える情報システムをネットワーク経由で提供し、システムの運用までを支援する。大規模の企業には、個別のシステム構築を提案する。

 同サービスの提供形態は3種類あり、(1)「SaaS型」、(2)「共同センター型」、(3)「個別対応型」とNECは分類している。

クラウド指向サービスプラットフォームソリューションの構成要素クラウド指向サービスプラットフォームソリューションの提供形態 (左)クラウド指向サービスプラットフォームソリューションの構成要素。(右)提供形態

 SaaS型は、自治体の基幹業務やインターネットバンキング、EC(電子商取引)の基盤といった基幹業務に携わるアプリケーションをサービスとして提供する。業務アプリケーションのSaaSは電子メールやe-ラーニングなど情報系システムと関連するものが多いが、そうしたサービスとは異なった立ち居地を取る。

 共同センター型は、複数の企業が使える共通のシステム基盤上で業務アプリケーションを提供する「マルチテナント」型のサービス。同業種の企業がIT基盤を共有することで、業種ごとに標準化したサービスを利用できる。

 個別対応型は、顧客企業の業務プロセスの課題を洗い出し、システムの再構築を手掛けるもの。NECおよび顧客企業自身のシステム基盤に複数の業務システムを構築し、サービスとして提供する。顧客の要望に応じて、クラウド型のIT基盤を構築したり、業務アプリケーションを動かすためのIT基盤そのものを提供したりする。

 価格は月額で数十万〜数千万円程度。「自社運用型に比べてシステム構築の費用を10%以上削減できる」(NEC)という。SaaS型は業務アプリケーションの利用期間に応じた従量課金制、共同センター型と個別対応型は従量課金に加え、個別見積もりの費用が別途掛かる。基幹システムの構築期間も2〜3割短縮できるとしている。

 NECは同サービスの事業拡大を見込み、「中期で1000億円の売り上げを目指す」(藤吉氏)。これに先駆け、クラウドサービスの提案やシステム構築に長けた人材を育成し、1万人規模にサービス要員を拡大する計画。そのうち2000人をサービスの事業の中核要員に据える。

teisa.jpgser-yo.jpg (左)提供するサービスのメニュー。(右)サービス提供要員の強化
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