ユーフィット、情報検索と共有を促進するグループウェアを開発

ユーフィットは、情報の容易な検索と共有を促進することを目標にグループウェア製品「ナレジオン」を開発した。SaaSとパッケージ版で展開する。

» 2009年10月15日 18時19分 公開
[ITmedia]

 システムサービスのユーフィットは10月15日、中堅・中小企業向けのグループウェア製品「ナレジオン」を発表した。同日からSaaS(サービスとしてのソフトウェア)形態でサービスを開始し、2010年1月にパッケージ版を発売する。

 新製品は、グループウェア機能とポータル機能、情報共有の機能を融合し、膨大な業務情報を容易に検索できることや、ユーザー間で横断的に共有・活用することを目標に開発したという。取締役執行役員の佐藤祐次氏は、「多くの企業で情報系システムが分散し、業務効率の低下や情報が有効活用されないといった問題を生んでいる。新製品はこの課題を解決するための機能を可能な限り搭載した」と述べた。

 ポータル機能では、ユーザー、グループ、全社の3種類を用意し、各ポータルでスケジュールやリポート、掲示板ファイル管理ワークフロー、社内トピックスなどの機能を利用できる。各機能はガジェットツールとして、ドラッグ&ドロップ操作だけで容易にカスタマイズできるのが特徴。

個々のユーザーポータルとなる「マイ・ポータル」の画面

 各機能のうち、掲示板機能では投稿者の顔写真を表示できるようにしており、投稿者の人柄や文章で閲覧者に伝わるようにした。スレッド方式のため、参照したい内容をすぐに見つけられるようにしている。また、検索ではテキストマイニング機能付きのエンジンを採用し、キーワードもしくは全文検索でユーザーが求める情報へアクセスできるようにした。検索結果は、掲示板やブログ、ドキュメントファイルなどに分けて表示し、要約文や全文、ファイル内容をワンクリック操作で確認するようにしている。

 同社では、社内だけでなくプロジェクト単位や外部企業などとも共同利用することを考慮したという。各種の情報に対して閲覧権限や編集権限をきめ細かく設定できるため、部署や組織を横断しても正規のユーザーのみが情報を利用することを可能にしたとしている。

 同日から開始したSaaS版では、すべての機能を利用できる「スタンダード」と、ワークフロー機能やトピックスなどの機能が利用できない「エントリー」の2つのメニューを用意。1ユーザー当たりの利用料金はスタンダードが月額800円(年契約時)、エントリーが同300円(年契約のみ)となる。

佐藤氏は、「SIerの製品は特定企業向けのものを焼き直したような場合があるが、ナレジオンはユーザーのニーズとベンダーとして訴求したい機能を盛り込んだ」と話す

 また、2010年1月にはパッケージ版を発売し、価格は1ユーザー当たり1万円を予定。オプションでWebメール機能も提供する。また、将来的に外部の業務システムなどの情報を同製品に取り込めるAPIや携帯電話向け機能、アドレス管理機能なども提供する予定だという。

 佐藤氏は、「グループウェア市場には多数のベンダーが参入しているが、各社とも特に500人前後の中堅・中小企業には十分にアプローチできていない印象がある。ナレジオンはこの分野でスタンスを確立するまで腰を据えて展開する」と話した。今後3年間で10万ユーザーの利用を見込んでいる。

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