今日の1枚は、エドヴァルド・ムンク作っぽい「オバマ大統領」。言わずと知れたムンクの代表作「叫び」と並べると、独特の筆のタッチや色遣いを感じ取ることができます。
エドヴァルト・ムンクは、1863年に5人兄弟の長男として生まれました。バラク・オバマ米大統領は、1961年にオバマ家の長男として生まれました。異なる時代を生きる2人に接点がないことは確かです。では、ムンクが描いたっぽい「オバマ大統領」とは、一体何を表しているのでしょう?
この絵を語る上で欠かせないのが、テンヨーの「ジガゾーパズル @rt」と携帯電話です。ジガゾーパズルは、パッケージに含まれる限られたピースだけで、あらゆる人の似顔絵を描けるという不思議なパズル。携帯電話やパソコンで描きたい写真を送信すると、画像解析技術を駆使して、パズルで作り出せる、もっとも近い絵柄の設計図がもらえます。指示通りにピースをはめ込んでいけば、似顔絵ができあがり(→“自分の顔”ができる不思議なパズル「ジガゾーパズル」)。もちろん桜子さんの顔だって表現できます。
これまでのジガゾーパズルは、単色で濃淡の異なるピースを使っていましたが、今回は素材自体が絵になりました。アイデアとしては素晴らしいものですが、これは同時に自らのハードルを上げることになってしまいました。絵の中に暗いところと明るいところがバランスよく含まれていないと、組み替えて似顔絵は作れません。このため、開発した人たちは、数百枚もの名画の中から、ジガゾーパズルに適した濃淡を持つ絵を苦労して選び出すハメになったといいます。
「東京スカイツリー」のCGを使ったジガゾーパズル @rtをみると、その苦労がよく分かります。昼間の絵だけでは、組み替えたときの色が明るすぎ、夜景だけでは暗くなりすぎ。このため、中央で分割して2つの絵を入れました。これもなかなかのアイデアといえるでしょう。
2010年、ジガゾーパズル @rtは、「日本おもちゃ大賞」で革新的な玩具を評価する「イノベイティブ・トイ部門」の大賞に選ばれました。インターネットを活用する革新的なアイデアはもとより、絵画が持つ独特のタッチも再現されるため、まるで美の巨人が自分の顔を描いたような仕上がりになることが評価されたといいます。発売は9月。秋の夜長に一度試してみてはいかがでしょうか。
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