レビュー
» 2011年04月06日 14時25分 UPDATE

初めてのヘッドフォンアンプ特集:洗練されたデザインとサウンド、「nuforce Icon Mobile」

今回紹介する「nuforce Icon Mobile」は、単なるヘッドフォンアンプではなく、USB DACやマイク入力装置としての役割も果たす多機能モデルだ。

[野村ケンジ,ITmedia]

 nuforceは、アメリカ・カリフォルニアにあるオーディオメーカーで、ハイエンドからPCオーディオ、ポータブルオーディオまで幅広いジャンルの製品を展開している。シリーズごとに統一感を持つ、オリジナリティーあふれるデザインも好評で、サウンドクオリティーの高さともあいまって幅広い層から人気を集めている。

 今回紹介する「nuforce Icon Mobile」は、ポータブルオーディオやスマートフォン用に開発された製品である。単なるヘッドフォンアンプではなく、USB DACやマイク入力装置としての役割も果たす多機能モデルとなっている。

ts_icon01.jpg 「nuforce Icon Mobile」。ボディカラーは、ブラックとグレーの2色

 ボディカラーは、ブラックとグレーの2色。先頃までレッドやブルーなどもラインアップされていたのだが、現在はシンプル化されている。

ユーザビリティー

 多機能モデルでありながらも、88(幅)×55(奥行き)ミリ、厚さは12ミリという厚手の名刺入れ程度の薄型コンパクトボディーは、ポータブルヘッドフォンアンプとしても、PCオーディオ用USB DACとしても使い勝手は良好だ。iPod touchと2つ重ねにすると胸ポケットはかなりふくらむことになるが、おおよそ許容範囲といえる。

ts_icon02.jpgts_icon03.jpgts_icon04.jpg USB端子のほか、ヘッドフォン接続端子が2系統用意されている

 ヘッドフォンをさすと自動的に電源がオンになるのはかなり便利。その代わり電源スイッチはないが、とくに問題はないだろう。ボディー前面にはインジケーターが配置され、電源やUSB DAC機能、要充電の警告、充電中などのステータスが表示されるので現在の状態が分かりやすい点もうれしい。またポータブルタイプとしては珍しく、ヘッドフォン接続端子が2系統用意されている点も特筆すべきポイントだ。

サウンドの特長

 一聴すると落ち着きのあるすがすがしいサウンドに思えるが、低域のボリュームは必要充分に確保されているし、何よりも声や演奏にリアリティーがある。また解像度感も高まっており、ポータブルプレーヤー内の楽曲が意外に高音質であることも感じられる。

 フィリップス「SHE9900」接続時には、+ーの2段階で調整できるゲインを+にしても元気が良くなったとまではいえないが、質感や響きの良い歌声に気を取られるためか総じて不満はない。確かによく聴いてみると、倍音成分のそろいがいまひとつだったり、はたまた音程による位相ズレがわずかに残っているのだろう、ピアノ演奏では急に伸びやかさが欠けてしまう音程もあった。

 しかしシュアの「SE535」では、そういった部分があまり露呈せず、中域の厚みや押し出しの強さに好印象を持ったし、ソニー「MDR-Z1000」ではテンポや切れの良いサウンドを披露してくれた。アンプ出力は充分ながら、高インピーダンスのイヤフォンが得意とは言い切れないのかもしれない。ちなみにプレーヤーは、iPodよりもウォークマンとの相性が良く、音が細やかで、かつ響きのきれいな中高音を楽しませてくれた。

 USB DACとしてはさらに優秀だ。落ち着きのあるサウンド傾向は大きく変化しないものの、透明感が一段と増し、わずかに残っていたひずみ感も払しょくされている。なかなかのピュアサウンドといえる。

 とにもかくにも、ヘッドフォンアンプとしても、USB DACとしても活用できる点はありがたい。コンパクトなサイズや、堅実なクオリティーのサウンドと合わせて、多くの人が納得できる製品といえる。

音質評価  
解像度感 (粗い−−○−−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−○−−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−○−−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)

製品名 nuforce Icon Mobile
SN比 98dB
適応インピーダンス データなし
ひずみ率 0.054%
出力 80ミリワット+80ミリワット(16オーム)
電源 充電式リチウムポリマーバッテリー(USB充電)
本体サイズ 55(幅)×88(高さ)×12(厚さ)ミリ
重量 約57.5グラム




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