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デノン「PMA-50」に採用された新デジタルアンプ「DDFA」とは? ――第6回「ポタフェス」開幕第6回ポタフェス

» 2014年12月20日 16時21分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]

 東京・秋葉原の「ベルサール秋葉原」で12月20日、「第6回ポータブルオーディオフェスティバル2014 in 秋葉原」が開幕した。初日は冷たい雨がパラつくあいにくの天気となったが、朝から熱心なポータブルオーディオファンが詰めかけた。

会場となった「ベルサール秋葉原」。いつもの巨大ヘッドフォンも登場(左)。1階に設けられた過去最大規模となる物販スペース。朝から大勢の人で賑わった(右)

 今回のポタフェスには、国内外から161のオーディオブランドが出展。地下1階から2階までの3フロア、約2400平方メートルがすべて展示・体感スペースと物販ブースにあてられている。前回、音楽ライブを行っていた1階のオープンスペースには、これまでで最大規模という物販スペースのほか、Astell&kernやBeatsといったブランドのブース、そしてメーカーが製品発表を行うステージが設けられた。

野村ケンジ氏も登壇したデノンの新製品発表会

 そのステージに最初に登壇したのはデノン。弊誌連載でもおなじみの野村ケンジ氏をゲストに招き、先日発表したばかりのUSB-DAC機能付きプリメインアンプ「PMA-50」を紹介した。

デノンブースに展示されている「PMA-50」。サイズは200(幅)×258(奥行き)×86(高さ)ミリ、重量2.5キロとコンパクト。縦置き/横置きの両方に対応し、向きに応じてディスプレイ表示が自動的に回転する

 PMA-50は、縦置き/横置き両対応のデスクトップ向けアンプで、新たに英CSRのClass Dアンプ「DDFA」(Direct Digital Feedback Amplifier)を採用したのがポイント。国内のオーディオ機器メーカーとしては初となる。

 DDFAは、オリジナルのフィードバック回路による静特性と低ジッター処理が特徴のフルデジタルアンプ。0.004%というTHD+N(全高調波ひずみ+ノイズ)の数値がそれを裏付けている。

DDFAのサンプル基板(CSRの説明会で撮影したもの)

 またDDFAはハイレゾを含むデジタル信号を直接入力できるため、PMA-50はいわゆるDACチップを搭載せずに最大192kHz/24bitのPCM信号と5.6MHzまでのDSDを再生可能。内部信号はすべて35bitで行い、「透明度の高い空間表現と抜群の音像定位を実現した」(CSR)という。

 DDFAの採用を決めた経緯についてデノンは、「PMA-50のサイズを考えるとアナログアンプを搭載することは難しいが、DDFAはそれに匹敵する音を実現している。また電源部などをデノン側が作り込むことで、さらに音質は向上。上級機譲りのアイソレーターも備えた」と胸を張る。

 「PMA-50」のアンプ出力は50ワット+50ワット(4オーム時)。音声入力端子はUSB(Type B)のほか、光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ×1と豊富だ。出力はスピーカー端子のほか、6.3ミリ標準ヘッドフォン端子とサブウーファープリアウトを備えている。

背面端子

 Bluetooth 3.0とNFCも搭載し、コーデックにはSBA/AACに加えて同じくCSRのaptX Low Latencyを採用した。デノンでは、「カジュアルでありながらも中身はHi-Fi。オーディオライクな聴き方も狙った製品だ」と話している。


 「第6回ポータブルオーディオフェスティバル2014 in 秋葉原」の会期は、12月20日(土)と21日(日)の2日間。会場時間は11時から18時。入場は無料だ。

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